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上海万博に向け新素材を紹介、新客層開拓を提案−JATAセミナーで

  • 2009年11月5日
 日本旅行業協会(JATA)は海外デスティネーション・セミナーの一環で、上海万博をテーマにしたプログラムを開催、上海市観光局の主席顧問である岡本義正氏を講師として招聘し、万博に関する最新情報と現地の新観光素材を紹介した。

 岡本氏によると、上海では会場となる万博センターの建設や交通機関の整備などが進められており、会場への交通機関の運行スケジュールなどにあわせ、3月には開場時間も正式発表されるという。宿泊施設は、南京高速鉄道利用で所要38分の蘇州、75分の南京までのエリアに多くの国際基準を満たすホテルがあり、数も十分であると説明。現地ではすべてが万博の訪問客で埋まるとは考えておらず、万博にあわせた宿泊費の高額な引き上げもない見通しだ。

 上海の新素材について、岡本氏は「これまでとは違う新スポットがたくさん登場しているので、パンフレットなども見直してほしい」とアピール。1933年に建設された上海初の近代建築を、多様なデザインが集まる展示スポットに変身させた「ギャラリー19参III(1933)」や、工場跡地に集まった新進気鋭のアーティストたちのアートスポット「M50」など、デザイン・アートをテーマにした観光素材がオープンしている。また、新天地に次ぐトレンドスポットの田子坊も、流行に敏感な若者層におすすめだ。

 このようなスポットのほか、上海郊外の水郷都市の楓で制作されている金山農民画を訪ねる旅、大学の老年教室での文化交流と生涯学習の旅など、さまざまなスタイルの旅を紹介。岡本氏は今夏の皆既日食で上海へ行った日本人観光客が2万5000人にのぼったことをあげ、「タイミングを考慮すれば新ターゲットに訴求する商品ができる。テーマをしぼってオリジナリティを追求し、『オンリーワン』な旅行商品を」と新たなターゲット層開拓の可能性と旅スタイルを提案した。