9月の出国者数は15%増−53ヶ月ぶりの2桁増、訪日外客は減少続く

  • 2009年10月27日
 日本政府観光局(JNTO)によると、2009年9月の日本人出国者数(推計値)は前年比15.3%増の158万人、通年では4.8%減の1151万1000人であった。これは、2005年4月以来4年5ヶ月ぶりの2桁増となるが、9月単月では過去最高を記録した2000年9月の167万7031人の水準にはいたっていない。大きな伸びを示した要因としては、7月発券分から燃油サーチャージ額が廃止となった上、円高傾向が続き海外旅行に割安感がうまれたことや、9月の大型連休が海外旅行需要を喚起したことなどが影響したと分析している。

 一方、訪日外客数は16.4%減の53万5800人となり、1年2ヶ月連続で減少した。また、8月には8.4%減と1桁の減少幅となったものの9月は再び2桁減と減少幅を大きくした。通年では24.5%減の494万2900人で、JNTOでは先ごろ700万人割れの可能性を示唆していた。全体的には景気低迷による消費・旅行の手控え、円高などがマイナス要因となったと分析しているが、訪日個人観光ビザが解禁になり広告宣伝が奏功した中国は5.2%増の9万8800人となった。