海外パッケージが好調、9月実績は4割増−JATA調査、10月から12月もプラスへ

7月から9月までの実績比を方面別に見ると、韓国は、リピーターが多く商品数やコースの種類が増えたことも奏功し、7月と8月が60.1%増、9月が86.2%増となり、13ヶ月連続のプラス成長。また、中国は前年の落ち込みからの反動もあるものの7月が113.3%増、8月が189.6%増、9月が132.4%増となりとりわけ好調だった。一方でアメリカ・カナダ方面は7月が50.7%減、8月が37.0%減、9月が10.0%増、オセアニアは7月が45.0%減、8月が30.7%減、9月が1.2%減と他のエリアに比べて伸び悩んだ。こうした数値から「安・近・短」の人気が継続していることがわかる。
10月から12月までの3ヶ月間は燃油サーチャージ額の再設定や値上げなどで予約が鈍化する傾向にあるものの、各月ともに前年を上回っている。中国や韓国は引き続きプラスに推移しているほか、ヨーロッパ方面では前年の燃油サーチャージが高額だったこともあり10月は21.0%増、11月が18.6%増、12月は8.2%増と伸びている。ハワイや台湾は12月のみ前年を下回っているが、JATA事務局長の奥山隆哉氏は、「着実に伸びると思う。ただし、燃油サーチャージ額や成田の保安料などがマイナスの心理要因になるのでは危惧している」と述べた。旅行会社各社からは、年末出発への期待や、政情不安などで落ち込んだタイが回復基調にあるなどのコメントが寄せられたという。
なお、調査はジェイティービー(JTB)、近畿日本ツーリスト(KNT)、日本旅行、阪急交通社、ジャルパック、ANAセールス、エイチ・アイ・エス(HIS)の7社を対象としている。