関空冬スケジュール、旅客便は週8便減少−韓国系航空会社は増便意欲高く

  • 2009年10月21日
 関西国際空港の冬期スケジュール(2009年10月25日〜2010年3月27日)計画で、旅客便はピーク月である12月に前年比8便減の週603便(以下便数はすべて週間)となる見込みだ。今年の夏期スケジュールのピークであった5月からは4便増加することになり、開港以来最高の実績であった2008年の週611便に次ぐ規模となる。航空会社別、方面別の詳細は最下部リンクを参照のこと。

 日本航空(JL)が25便、ノースウエスト航空(NW)が10便を減少する一方、大韓航空(KE)とアシアナ航空(OZ)、チェジュ航空(7C)が合計で38便を増加するなど積極的な姿勢が見られる。KEとOZは金浦線のダブルデイリー化など韓国路線の充実だけでなく、KEはグアム線、OZはサイパン線もそれぞれ増便する計画だ。

 現時点での計画では、昨年夏ごろから進んだ旅客便の運休、減便も一段落したように見え、むしろ前期比では増加していることは良い兆しと言える。ただし、韓国の3社の増便分を除けば46便減であり、厳しさはあまり変わっていない。旅客便以上に貨物便の減便が多いほか、JLの経営再建計画での路線再編も全容が明らかになっていない。

 こうした環境について、関空代表取締役副社長の竹内剛志氏は10月19日の会見で、「かなり厳しい」とコメントしている。一方、新規就航の場合の着陸料を実質的に無料とする料金施策などは、「意外感をもって好意的に受け取られている」といい、今後効果が現れることに期待を示した。また、関西圏を地場とする企業にトップセールスを実施し、業務渡航や貨物輸送での利用を訴えており、「要望も伺ってできるだけ着実に反映し、需要の獲得と路線網の充実につなげたい」との考えだ。

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※訂正案内(10月20日 編集部)
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