関空、羽田ハブ化も成長戦略変化なし−旅客保安サービス料は「勉強したい」

  • 2009年10月20日
 関西国際空港代表取締役副社長の竹内剛志氏は10月19日、国土交通大臣の前原誠司氏が掲げる羽田空港のハブ化に関して、「関空の方向性とぶつかるものではない」との認識を示した。竹内氏は、「関空はもともとアジアのゲートウェイ空港をめざすという方向性と、国際的な貨物のハブ空港をめざすことを大きな2つの目標に掲げて開港以来取り組んできた」と言及。その上で、「これからも旅客、貨物両方について関空の特徴を活かして成長していきたい」とし、方向性は変わらないことを説明。羽田との関係についても、「我々は西日本側にもハブ空港が必要と考えている」と強調した。

 また、国土交通省が再提出した来年度予算の概算要求で、関空への補給金が今年度比70億円増となる160億円で盛り込まれたことについては、「まことにありがたい」とコメント。関空の財務構造の抜本的な改善が必要であることに理解を得られたと期待を示した。補給金は、財務構造の改善に最も効果的な用途に投入する方針で、「収入を増やす方法に回すのが本来の使い道」との考えから、単純に支払金利の補填や着陸料などの割引原資には充てない方針という。

 このほか、成田空港が11月16日発券分から旅客保安サービス料の徴収をねらっていることについては、「保安関係のコストがこれまでよりもかかっているのは事実」と指摘。その上で、成田での動きを注視して「勉強したい」と語った。


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