「国際線は成田」、前原大臣と森田知事が会談−国益優先で一体的活用へ

「一体的活用」「合理的すみわけ」について森田氏は、「これからの話し合いで国益を考えてお互いに譲り合う」と方向性を説明。譲り合いは例えば、「長距離線は成田、東南アジア(など短中距離線)は羽田とする、また深夜早朝を羽田に譲る」ことなどを指し、議論次第では羽田の昼間時間帯での欧米線も可能性があるとした。また、私見としつつ「成田はまずは長距離線を担うべき。短路線は羽田とも協議しながら合理的すみわけができるのではと感じている」と語った。

また、前原氏も13日の会見で触れたとおり各国との航空交渉も進めてきており、すでに合意済みの国も多い。大幅な方針転換をすると航空交渉をしなおす必要が出るが、成田空港の再拡張が完了する来年3月までに新しい方針の決定や各国との交渉を終えることは難しい。仮に羽田の国際化を進めるとすれば、現在決まっている枠組みは当面維持しつつ、羽田の第4滑走路が完成する来年10月までに新方針策定や関係各所との調整を進めることになると考えられる。国土交通副大臣の辻元清美氏も14日の会見で、「空港のあり方や航空行政全般を見直す曲がり角に来ている。空港に関する問題を一から議論する時期」と語っており、具体的な方向性が判明するには今しばらく時間がかかりそうだ。
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