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豪の探検クルーズ社、ニューギニアも注力−第2船は瀬戸内海も計画

  • 2009年10月5日
 オーストラリアを拠点に探検クルーズ客船「オリオン」を運航するオリオン・エクスペディション・クルーズから、創業者であり代表取締役を務めるサリナ・ブラットン氏とアジア・パシフィック担当のビジネス・ディペロップメント・マネージャーのスティーブ・マクローリン氏が来日し、2010年のクルーズ・スケジュール発表会を催した。探検クルーズといえば南極のイメージが強いが、マクローリン氏は「南極クルーズはもちろん、日本マーケットではパプア・ニューギニアの販売にも注力したい。また、ニュージーランドやオーストラリアと南極の間にある『サブ・アンタークティカ』の島々を訪れて欲しい」と期待を述べた。ブラットン氏は2011年就航予定の第2船についても語り、「日本を含む東南アジア域に配船したい。バリ島やコモド諸島などを訪れたり、瀬戸内海を航行するクルーズも計画している」と語った。

 冒頭、ブラットン氏は「私自身が世界各地を訪れた経験から、地球上のかけがえのない場所を訪れるクルーズを始めた」と挨拶。オリオンがレクチャラーには専門家を乗船させ、環境にも配慮した本格的な探検クルーズ船であることをアピールした。2003年に就航したオリオンは、総トン数4,000トン、乗客定員106人、E3クラスの耐氷構造を持つ。キャビンのカテゴリーは6クラスに分かれ、上から4つはスイートとなる。ダイニングはワンシーティング制で、フレンチを基本にアジアを含む世界各地の料理を提供。24時間のルームサービスも行うなど、探検クルーズ客船とはいえラグジュアリー・クラスに位置付けられている。上陸用に10艇のゾディアックを搭載し、シュノーケルなどのウォータースポーツ用の機材も用意する。なお、船に搭載しているウォータースポーツ機材の利用料は、クルーズ料金に含まれている。

 続いてマクローリン氏が2010年のクルーズスケジュールについて説明を行い、「南米を起点にする他社の南極クルーズよりも、ニュージーランドを起点にするオリオンの南極クルーズの方が日本から乗船しやすい。また、南極半島ではなく南極大陸に上陸するので、感動もひとしお」と強調。さらに「パプア・ニューギニアや、南極の間に位置するオークランド諸島やオーストラリア領のマッコーリー島など、上陸制限のある島々へのクルーズもぜひお勧めしたい」と述べた。

 なお、日本地区では従来から同社のPSAだったインターナショナル・クルーズ・マーケティング(ICM)に加え、今年からジェイバもPSAとしてオリオンのクルーズを販売することとなった。