トルコ、2010年の日本年で需要の拡大を期待−「欧州文化首都」も活用
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同氏によると、2009年の日本人訪問者数は前年比10%減の13万人台の見込みで、この2年で初めて落ち込みをみせたという。一方、2010年は、日本年に加えイスタンブールが欧州文化首都に選定された点、バスケットボール世界選手権がトルコで開催される点などをあげ、訪問者数増への期待を語った。
今後のターゲット層としては、トムソン氏は「トルコは海外旅行初心者よりも、3〜4回経験した消費者が考える旅行先」とし、シニア層に加え、旅行慣れした30〜50代の中年層を対象にアプローチをしていく。また、ファミリーで楽しめる素材は数多くあり、需要に期待を寄せる。
▽イスタンブール、欧州文化首都選定で渡航者数2倍を目指す
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イスタンブールは今後、文化と芸術を打ち出していく方針で、その一環で文化施設の修復や開設を進める。具体的には、トプカプ宮殿博物館に新しい展示スペースを作り、世界第2位の規模という中国・日本の陶磁器コレクションを来年から順次展示する予定。また、来年完成予定の施設として、イスタンブール郊外に文化財の修復・保存のための収蔵庫と展示スペースを兼ね備えた博物館を建設しているほか、プリンス諸島にも島に関する資料館を作る計画だ。