アクセスランキング、燃油サーチャージ復活の流れに圧倒的注目
[総評] 今週は、燃油サーチャージの話題が大きな注目を集めました。特に、水曜日に掲載した全日空(NH)の燃油サーチャージ再申請の記事が非常に高いアクセス数となりました。1月からの累計でも、6月末に掲載した「燃油サーチャージ、廃止は30社」の記事が群を抜いて高い数値を示しています。こうした反響を見るにつけ、燃油サーチャージが海外旅行市場に与える影響の大きさを実感しています。
7月末には日本旅行業協会(JATA)が国土交通省航空局へ要望書を提出し、燃油サーチャージの復活を阻止しようという動きがありましたが、これまでの取材を総合すると、復活は避けられないようです。航空局としては、航空法105条の「特定の旅客又は荷主に対し、不当な差別的取扱いをする」「社会的経済的事情に照らして著しく不適切」「他の航空運送事業者との間に、不当な競争を引き起こすこととなるおそれがある」のいずれかに該当しなければ、認可する仕組みであるためです。
さらに今回は、NHが改定期間を2ヶ月に変更する方針を示したこともトピックとなりました。一方、日本航空(JL)は3ヶ月を維持していることから、このまま燃油価格が高止まりすれば燃油サーチャージ額が変わる回数はJLが年間4回、NHが6回となり、複雑化することは間違いありません。業務上でも、発券のタイミングなどで業務が煩雑になるでしょう。NHはもともと1ヶ月ごとの改定を検討しており、2ヶ月にした理由には周知に1ヶ月では短いとの判断もあったようですが、2ヶ月でも短くなっていることには変わりありません。
JATAが航空局に要望した運賃一本化に向けた検討会の設置も、航空局側は「まずは意見交換から」と難色を示しているなど、燃油サーチャージ問題の先行きは不透明です。しかし、航空会社、旅行会社ともに苦しい状況で、相互の負担を少なくしつつ、本当に消費者に歓迎される仕組みが模索されることを心から願っています。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング(8月第3週:8月10日11時〜8月21日18時)
第1位
◆全日空、燃油サーチャージを復活−設定期間を2ヶ月に、業務の煩雑化に懸念(2009/8/19)
◆日本航空もサーチャージ復活、3ヶ月は維持−国交省、認可は諸事情を勘案して(2009/8/20)
◆ニュージーランド航空、燃油サーチャージ値上げ−その他外航2社も復活申請(2009/8/18)
第2位
◆KNT、中期計画を修正、販売・費用構造を革新−ウェブ強化、不採算部門撤廃(2009/8/12)
◆KNT、第2四半期は純損失83億300万円−コストは約42億円の削減に成功(2009/8/12)
第3位
◆日本航空、第1四半期の純損失990億円−下期国際線供給量を14.9%減に(2009/8/10)
第4位
◆主要旅行会社、6月の海外旅行取扱額は43.9%減、パッケージ商品は39.0%減(2009/8/17)
第5位
◆コンチネンタル航空、スターアライアンス加盟日が10月27日に決定(2009/8/18)
第6位
◆JAL経営改善で有識者会議、計画案は「緊迫感欠ける」−計画策定は9月下旬か(2009/8/21)
第7位
◆ジェットスター、日本向けにゴールドコースト/ニュージーランド線運航へ(2009/8/17)
第8位
◆旅行業倒産件数、7月は7件で3億7000万円−地方企業を中心に件数が増加傾向(2009/8/17)
第9位
◆成田発着枠、3ヶ国と協議開催へ−国交省、既存枠から捻出も(2009/8/17)
第10位
◆日系2社、夏繁忙期の国際線利用者数は1.5%減の49.7万人−欧州の利用率95%(2009/8/18)
7月末には日本旅行業協会(JATA)が国土交通省航空局へ要望書を提出し、燃油サーチャージの復活を阻止しようという動きがありましたが、これまでの取材を総合すると、復活は避けられないようです。航空局としては、航空法105条の「特定の旅客又は荷主に対し、不当な差別的取扱いをする」「社会的経済的事情に照らして著しく不適切」「他の航空運送事業者との間に、不当な競争を引き起こすこととなるおそれがある」のいずれかに該当しなければ、認可する仕組みであるためです。
さらに今回は、NHが改定期間を2ヶ月に変更する方針を示したこともトピックとなりました。一方、日本航空(JL)は3ヶ月を維持していることから、このまま燃油価格が高止まりすれば燃油サーチャージ額が変わる回数はJLが年間4回、NHが6回となり、複雑化することは間違いありません。業務上でも、発券のタイミングなどで業務が煩雑になるでしょう。NHはもともと1ヶ月ごとの改定を検討しており、2ヶ月にした理由には周知に1ヶ月では短いとの判断もあったようですが、2ヶ月でも短くなっていることには変わりありません。
JATAが航空局に要望した運賃一本化に向けた検討会の設置も、航空局側は「まずは意見交換から」と難色を示しているなど、燃油サーチャージ問題の先行きは不透明です。しかし、航空会社、旅行会社ともに苦しい状況で、相互の負担を少なくしつつ、本当に消費者に歓迎される仕組みが模索されることを心から願っています。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング(8月第3週:8月10日11時〜8月21日18時)
第1位
◆全日空、燃油サーチャージを復活−設定期間を2ヶ月に、業務の煩雑化に懸念(2009/8/19)
◆日本航空もサーチャージ復活、3ヶ月は維持−国交省、認可は諸事情を勘案して(2009/8/20)
◆ニュージーランド航空、燃油サーチャージ値上げ−その他外航2社も復活申請(2009/8/18)
第2位
◆KNT、中期計画を修正、販売・費用構造を革新−ウェブ強化、不採算部門撤廃(2009/8/12)
◆KNT、第2四半期は純損失83億300万円−コストは約42億円の削減に成功(2009/8/12)
第3位
◆日本航空、第1四半期の純損失990億円−下期国際線供給量を14.9%減に(2009/8/10)
第4位
◆主要旅行会社、6月の海外旅行取扱額は43.9%減、パッケージ商品は39.0%減(2009/8/17)
第5位
◆コンチネンタル航空、スターアライアンス加盟日が10月27日に決定(2009/8/18)
第6位
◆JAL経営改善で有識者会議、計画案は「緊迫感欠ける」−計画策定は9月下旬か(2009/8/21)
第7位
◆ジェットスター、日本向けにゴールドコースト/ニュージーランド線運航へ(2009/8/17)
第8位
◆旅行業倒産件数、7月は7件で3億7000万円−地方企業を中心に件数が増加傾向(2009/8/17)
第9位
◆成田発着枠、3ヶ国と協議開催へ−国交省、既存枠から捻出も(2009/8/17)
第10位
◆日系2社、夏繁忙期の国際線利用者数は1.5%減の49.7万人−欧州の利用率95%(2009/8/18)