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中国・四川省、地震からの復興進む−世界遺産以外の新コースも提案

  • 2009年8月5日
 中国の四川省旅游局は8月4日に旅行業界向けセミナーを開催し、昨年発生した地震からの復興が進んでいることを説明し、送客を訴えた。四川省旅游局副局長の宋銘氏は、地震発生後の日本からの支援に感謝するとともに、「復興中の土地を観光で訪問するのは失礼なのではないかと心配される方もいると聞いているが、日本人旅行者が訪れてくれること自体が復興につながる」と強調。また、挨拶に立った中国国家観光局中国国家観光局(東京)首席代表の范巨霊氏も、「四川省は観光資源が豊富。四川省の旅行業界と日本の旅行業界の交流が深まり、日本の旅行会社のもとに商品造成用の素材が届くように施策を展開していきたい」と意気込みを示した。

 宋氏によると、もともと5ヶ所の世界遺産はほとんど地震の影響を受けていない中、旅行者の数も回復しつつある。黄龍への訪問者数は地震前の規模に戻っているほか、峨眉山と楽山大仏では訪問者数、観光収入ともに地震前を上回っているという。また、九寨溝に向かう陸路も今年10月には開通する見通しだ。

 また、旅游局は四川省の南部地域を新たなデスティネーションとして紹介。具体的には資陽、自貢、宜賓などの都市で、例えば資陽には南北朝時代から残る約10万体の石像「安岳石刻」がある。また、自貢にはアメリカのナショナル・ジオグラフィック誌によって世界最高と評価された恐竜博物館があり、ランタンフェスティバルも中国国内では有名という。

 このほか、三国志に焦点をあてたコースも提案。「諸葛孔明の事跡をたどる旅」をテーマに、成都から西安までを訪問するもので、孔明の墓や孔明を祀った「武候祠」などの史跡をめぐるほか、三国志をテーマにした「三国料理」なども楽しめるという。