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楽天トラベル、下期は国際展開に注力−海外拠点増、インバウンド送客も強化

  • 2009年7月7日
 楽天トラベルは2009年度下期、国際展開に注力する。7月6日に「楽天トラベルサマーフォーラム2009」を開催し、楽天トラベル代表取締役社長の岡武公士氏が下期の主要4大戦略として地域活性化と宿泊施設へのサポート強化、サイト機能の強化に加えて国際展開に注力することを説明。国際展開では、年内に北京と香港、台湾、ハワイに営業拠点を設立するほか、7月中に台湾と香港、韓国の大手旅行会社を含む22社と提携し、楽天トラベルに参画する国内宿泊施設の在庫販売を委託する。

 国際部門にあたるアウトバウンドとインバウンドの予約流通額が全体に占めるパーセンテージは、楽天トラベル国際事業部長の横溝英明氏によると、現在のところ「1ケタ」という。しかし「それだけ伸びしろがある」との認識で、長期的には国内と国際を同比率にしたい考えだ。

 営業拠点は、現地ホテルの仕入れ強化や顧客である日本人旅行者への対応、オプショナルツアーの販売、インバウンドでのマーケティングの手助けなどの役割を担う。一方、アジア3ヶ国の旅行会社との提携では、インバウンドの取り扱い拡大をめざす。すでに英語と中国語簡体字、繁体字、韓国語の外国語サイトを展開しているものの、「店舗しか使わないようなネットマーケティングだけでは取り込めない層」(横溝氏)への販売をめざす。販売する在庫は、外国語サイトで取り扱う3800軒だ。なお、22社のなかには台湾のオンライン旅行会社で最大手の「ez Travel」も入っている。


▽夏の海外旅行予約も好調、インバウンドは英語サイトが復調

 楽天トラベルでは、7月から9月の予約が好調という。7月の予約実績は海外ホテルと海外航空券、ダイナミックパッケージを合わせて31.8%増となり、8月も10.7%増、9月は92.4%増、3ヶ月合計で69.8%増となっている。3ヶ月で特に好調な方面は、タイが204.0%増、グアム・サイパンが160.3%増、韓国が147.3%増、ハワイが116.5%増だ。インバウンドでは、経済危機の後、英語サイトが落ち込んだものの、2009年に入り回復傾向を示しているほか、簡体字と繁体字ともに中国語サイトが成長基調という。

 なお、国内を含めた全体では、レジャー需要が増加。1人での利用をビジネスと捉えると、5月には2人以上での利用の割合が前年比9ポイント増の49%となった。


※訂正案内 (編集部 7月7日 10:15)
訂正箇所:7月中に提携する台湾・香港・韓国の会社数
 誤:23社
  ↓
 正:22社