外航各社も休減便の動き、U/Lルール停止受け−景気、新型インフル影響大

  • 2009年7月3日
 国土交通省航空局によると、成田と関空の発着枠に関する規制「U/Lルール」を一時停止したことにより外国航空会社の運休や減便の申請が増えている。これは需要低迷によって航空会社の経営が圧迫されることに配慮し減便や運休をしやすくすることを目的とした措置で、日系航空会社ではすでに、日本航空(JL)が両空港の路線の一部の休減便を決定。全日空(NH)も同様の方針を示している。景気後退や新型インフルエンザのあおりで航空会社が大きな打撃を受けるなか、収益性の確保にむけて座席供給量を削減する動きが顕在化してきた。

 デルタ航空(DL)は8月1日から31日まで、成田/アトランタ線のうち週4便を運休する。すでに旅行会社各社には伝えており、今回運休する週4便のほかに週7便を運航しており大きな混乱はないという。DLでは、世界的な景気後退による需要の低迷が原因としており、9月以降は通常通り運航する予定だ。

 カンタス航空(QF)では、新型インフルエンザの影響で教育旅行など団体需要が減少し、8月から10月にかけて減便を計画。成田/シドニー線は、8月の6・11・20・25日、9月の3・10・15・29日の8便を減便。成田/パース線は8月の3・5・10・12・15・17・19・26日、9月の7・9・12日、10月の14・17・19・21・24日の減便を計画している。

 また、シンガポール航空(SQ)では、現在週5便で運航する成田/バンコク/シンガポール便を8月2日から10月24日まで運休。タイ国際航空(TG)も7月中に成田/バンコク線を18便減便するという。

 このほか、成田と関空以外の空港の路線で休減便を計画している航空会社も多く、旅行業界への影響が懸念される。