Marriott Bonvoy

オーストラリア、学校への訪問禁止措置を廃止−政府の警戒レベル移行で

  • 2009年6月23日
 在日オーストラリア大使館によると、オーストラリア政府が新型インフルエンザの警戒レベルを移行したことにともない、日本からの訪問者または帰国者に対して、入国後7日間は小学校、中学校、高等学校への訪問を禁止する勧告が解除された。この勧告は、政府機関が5月24日付けの文書で通達したもの。オーストラリア政府観光局(TA)では、日本の教育旅行のキャンセルの影響は人数ベースで約2万人になると予想するなど、修学旅行や語学研修への影響が懸念されていた。警戒レベルの移行は、深刻な症状を引き起こす可能性のある人々の検査と治療に重点をおくためで、世界保健機関(WHO)がフェーズを6に引き上げると同時に、当初の想定よりも弱毒性であると判定したことを受けたものだ。

 オーストラリア政府は6月17日、警戒レベルを移行することを発表。そのなかで、「広範な学校閉鎖や感染者数の多い地域から帰国した学生の排除はもはや適切ではなく、継続するべきではない」と説明した。これを受け各州・準州は、17日から18日にかけてウェブサイト上で同様の方針を発表。例えば、クイーンズランド州は「22日から新たな警戒レベルに移行し、学校への訪問禁止措置は26日に終了する」と説明している。ただし、最も感染者数の多いビクトリア州は、6月3日に独自の警戒レベルを設定しており、日本時間の6月22日23時現在はこれを変更する方針は示されていない。この警戒レベルの移行あるいは内容に変更がない間は、訪問禁止措置は継続されると考えられる。

 なお、オーストラリア政府の警戒レベル移行により、国内の全空港でのサーモグラフィーによる検査と健康状態の申告カードの記入の必要はなくなった。


▽関連記事
TA、インフルエンザへの影響「大きな痛手」−旅行見本市「ATE」を開催(2009/06/15)
JATA、豪政府に受入措置緩和を求む要望書提出−日本からの訪問者拒否で(2009/06/04)