DS模擬問題:ニュージーランド編 2年に一度の伝統芸能の祭典
問 2年に一度開催されるマオリ伝統芸能の祭典の名称は、次のうちどれか
A タンガタ・フェヌア
B カパ・ハカ
C テ・マタティニ
D ファカイロ
−−正解は最下行へ
ココに注目!
▽マオリ文化の真髄魅せる文化の祭典
あらゆる人々が集まるという意味から、“たくさんの顔”を意味する「テ・マタティニ」がはじまったのは1972年。マオリの伝統芸能(カパ・ハカ)を競う祭典で、数あるマオリ文化のイベントの中でも最大規模を誇っている。近年では、4日間の開催期間中に全国から約4万人もの観客が集まるほどだ。
2009年は2月にベイ・オブ・プレンティ地方のタラウンガで開催され、ニュージーランドの13地区から36チーム、オーストラリアから2チームが参加。完成度の高いパフォーマンスを披露するため、時には仕事や家族を犠牲にして練習するという祭典には、各地域の熾烈な競争を勝ち抜いたチームしか出場することができない。ハカ(男性による戦いの踊り)やポイダンス(小道具「ポイ」を使った女性によるダンス)をはじめ、伝統的な祝詞、アクションと歌などを盛り込み、マオリ伝統芸能の最高峰を決定する。
カパ・ハカは、マオリが何世代にも渡って受け継いでいる伝統芸能であることから、出場者も14歳から年配者までと幅広い。1チームのメンバーが24名から40名ということもあり、親と子、祖父母と孫が同じチームというケースもあるほど。イベントは単にパフォーマンスを披露し、優秀賞を決めることだけが目的ではない。出場までの道のりを通して、部族や家族間の絆を強め、チームと観客が一体となってイベントを盛り上げることでマオリ文化を伝承していく意義もあるのだ。
なお、テ・マタティニはカパ・ハカだけでなく、マオリの入れ墨(タ・モコ)や伝統的な彫刻作品(ファカイロ)、織物、演劇といった伝統芸能や美術、現代演芸なども披露され、マオリの一大文化イベントといえる。2007年からは文化の多様性の保護と推進を目的とするユネスコの支援を受けており、次回は2011年に開催される。
▽オプショナルツアーでマオリ文化体験を
そもそも、「タンガタ・フェヌア」と呼ばれるニュージーランドの先住民族が、航海用のカヌー(ワカ)でこの地にやってきたのは約1000年前。独特の文化を紡ぎながら、形だけの権利を認めたワイタンギ条約(1840年)やマオリ戦争(1860年〜1872年)といった苦難の歴史を経て、今日へと歴史を刻んできた。現在でもニュージーランドの人口400万人のうち約15%をマオリが占めており、マオリはニュージーランドの歴史と文化を知る上で欠かせない要素となっている。
旅行者が触れるマオリ文化といえば、その代表はハンギディナーとマオリコンサートだろう。ハンギはマオリの伝統料理。肉や魚、野菜、貝などを葉に包み、熱した石を入れた地中で蒸し焼きにするシンプルな料理で、日本人の口にもあう。マオリコンサートは、カパ・ハカを観光用にアレンジしたもの。たいていはハカやポイダンスを取り入れており、なかにはマオリの歴史を表現したパフォーマンスなどが披露される。
マオリの人口が多いロトルアでは、マオリの集会所(マラエ)を訪れ、マオリ式の歓迎(ポフィリ)を受け、バイキング形式のハンギとマオリコンサートをセットにしたツアーが催行されている。定番のオプショナルツアーであるが、ニュージーランドという国を知る上で一度は体験する価値がある内容だ。予備知識なしに参加すると、インパクトの強い異文化体験となるだろう。
▽日本文化と類似点が多いマオリ文化
ニュージーランドには、至るところにマオリ文化が散りばめられている。音楽、彫刻、織物、伝統楽器をはじめ、現代では映画、演劇、ビジュアルアート、陶磁器などあらゆる芸術分野におよび、なにげなく見た映画やテレビ、街の土産物店などで、目に触れ、手にすることも多いはず。
旅行前にマオリ文化の予備知識を身につけるなら、マオリ文化と日本文化の類似点に着目するのもいいだろう。例えば、マオリ語の5つの母音は日本語の母音と同じ「a・e・i・o・u」で、発音と意味が似た単語も多い。マオリ語の「アワ(awa)」は「川」の意味で、日本語の「川(kawa)」と似ている。マオリ語の「プク(puku)」は「お腹」の意味で、日本語の「満腹」の「腹(puku)」と同じだ。ニュージーランドの公用語は英語とマオリ語なので、最低でも「キア オラ=こんにちは」くらいは覚えてから出かけよう。
日本文化に似ているという点では、マオリの人々も伝統的に魚介類を食べる習慣がある。海の恵はどちらの民族にとっても欠かすことのできない食文化。もちろん、近年はさまざまな食が混ざりあい、魚ばかりを食べているわけではないが、海産物は両民族にとって食卓にも儀式にも主要なものとなっている。また、伝統祭事を重んじ、年長者を敬うという点も共通している。マオリ社会では今でも親子3世代が同居することも多いが、日本では3世代同居や年長者を敬う点に関して、マオリより風潮が薄れているといえそうだ。
写真提供:ニュージーランド政府観光局
正解:C
A タンガタ・フェヌア
B カパ・ハカ
C テ・マタティニ
D ファカイロ
−−正解は最下行へ
ココに注目!
▽マオリ文化の真髄魅せる文化の祭典
あらゆる人々が集まるという意味から、“たくさんの顔”を意味する「テ・マタティニ」がはじまったのは1972年。マオリの伝統芸能(カパ・ハカ)を競う祭典で、数あるマオリ文化のイベントの中でも最大規模を誇っている。近年では、4日間の開催期間中に全国から約4万人もの観客が集まるほどだ。
2009年は2月にベイ・オブ・プレンティ地方のタラウンガで開催され、ニュージーランドの13地区から36チーム、オーストラリアから2チームが参加。完成度の高いパフォーマンスを披露するため、時には仕事や家族を犠牲にして練習するという祭典には、各地域の熾烈な競争を勝ち抜いたチームしか出場することができない。ハカ(男性による戦いの踊り)やポイダンス(小道具「ポイ」を使った女性によるダンス)をはじめ、伝統的な祝詞、アクションと歌などを盛り込み、マオリ伝統芸能の最高峰を決定する。
カパ・ハカは、マオリが何世代にも渡って受け継いでいる伝統芸能であることから、出場者も14歳から年配者までと幅広い。1チームのメンバーが24名から40名ということもあり、親と子、祖父母と孫が同じチームというケースもあるほど。イベントは単にパフォーマンスを披露し、優秀賞を決めることだけが目的ではない。出場までの道のりを通して、部族や家族間の絆を強め、チームと観客が一体となってイベントを盛り上げることでマオリ文化を伝承していく意義もあるのだ。
なお、テ・マタティニはカパ・ハカだけでなく、マオリの入れ墨(タ・モコ)や伝統的な彫刻作品(ファカイロ)、織物、演劇といった伝統芸能や美術、現代演芸なども披露され、マオリの一大文化イベントといえる。2007年からは文化の多様性の保護と推進を目的とするユネスコの支援を受けており、次回は2011年に開催される。
▽オプショナルツアーでマオリ文化体験を
そもそも、「タンガタ・フェヌア」と呼ばれるニュージーランドの先住民族が、航海用のカヌー(ワカ)でこの地にやってきたのは約1000年前。独特の文化を紡ぎながら、形だけの権利を認めたワイタンギ条約(1840年)やマオリ戦争(1860年〜1872年)といった苦難の歴史を経て、今日へと歴史を刻んできた。現在でもニュージーランドの人口400万人のうち約15%をマオリが占めており、マオリはニュージーランドの歴史と文化を知る上で欠かせない要素となっている。
旅行者が触れるマオリ文化といえば、その代表はハンギディナーとマオリコンサートだろう。ハンギはマオリの伝統料理。肉や魚、野菜、貝などを葉に包み、熱した石を入れた地中で蒸し焼きにするシンプルな料理で、日本人の口にもあう。マオリコンサートは、カパ・ハカを観光用にアレンジしたもの。たいていはハカやポイダンスを取り入れており、なかにはマオリの歴史を表現したパフォーマンスなどが披露される。
マオリの人口が多いロトルアでは、マオリの集会所(マラエ)を訪れ、マオリ式の歓迎(ポフィリ)を受け、バイキング形式のハンギとマオリコンサートをセットにしたツアーが催行されている。定番のオプショナルツアーであるが、ニュージーランドという国を知る上で一度は体験する価値がある内容だ。予備知識なしに参加すると、インパクトの強い異文化体験となるだろう。
▽日本文化と類似点が多いマオリ文化
ニュージーランドには、至るところにマオリ文化が散りばめられている。音楽、彫刻、織物、伝統楽器をはじめ、現代では映画、演劇、ビジュアルアート、陶磁器などあらゆる芸術分野におよび、なにげなく見た映画やテレビ、街の土産物店などで、目に触れ、手にすることも多いはず。
旅行前にマオリ文化の予備知識を身につけるなら、マオリ文化と日本文化の類似点に着目するのもいいだろう。例えば、マオリ語の5つの母音は日本語の母音と同じ「a・e・i・o・u」で、発音と意味が似た単語も多い。マオリ語の「アワ(awa)」は「川」の意味で、日本語の「川(kawa)」と似ている。マオリ語の「プク(puku)」は「お腹」の意味で、日本語の「満腹」の「腹(puku)」と同じだ。ニュージーランドの公用語は英語とマオリ語なので、最低でも「キア オラ=こんにちは」くらいは覚えてから出かけよう。
日本文化に似ているという点では、マオリの人々も伝統的に魚介類を食べる習慣がある。海の恵はどちらの民族にとっても欠かすことのできない食文化。もちろん、近年はさまざまな食が混ざりあい、魚ばかりを食べているわけではないが、海産物は両民族にとって食卓にも儀式にも主要なものとなっている。また、伝統祭事を重んじ、年長者を敬うという点も共通している。マオリ社会では今でも親子3世代が同居することも多いが、日本では3世代同居や年長者を敬う点に関して、マオリより風潮が薄れているといえそうだ。
写真提供:ニュージーランド政府観光局
正解:C