韓国、ソウルの魅力を5つのキーワードで説明、日本人向け新サービスも拡充

  • 2009年5月26日
 韓国観光公社(KTO)は先ごろ、業界関係者やメディアを対象にソウル観光説明会を開催、ソウルの魅力や日本人向けの新しいサービスなどを紹介した。ソウル観光公社代表取締役社長のク・サムヨル氏は、「韓国経済は回復しつつある。新型インフルエンザなどの問題はあるが、今後もさらに日本と韓国の観光市場を盛り上げていきたい」と意欲を見せた。また、日本旅行業協会(JATA)理事長の柴田耕介氏も、「為替変動の影響を大きく受けない成熟した交流を作り上げていくことが大切」と述べた。

 説明会ではソウル市の最新の魅力を5つのキーワードに沿って解説した。1つ目の「美」では、「2010年世界デザイン首都」に選ばれたことや東大門に新しいデザインプラザと公園を造るプロジェクトを紹介。2つ目は医療観光の「医」とし、今年5月の医療法改正により外国人旅行者の治療が可能になったことを説明した。これにより、今後は皮膚科専門医によるフェイシャルスキンケア、漢方治療による脊椎矯正などを組み込んだツアーも可能だ。3つ目の「味」は今年から政府が韓国料理の世界化を推進するプロジェクトに着手。薬草専門料理やフュージョン韓定食など新しい韓国料理も揃えているという。4つ目には安らぎの「安」をあげ、5つ目の「楽」ではショッピングや多彩な文化公演の楽しさをアピールした。

 このほか、ソウル市では修学旅行の交流を支援する事業も実施しており、学生の交流観光を進めるソウル英語村などの施設もある。サムスン電子広報館やソウル総合交通管理センターなど最新技術を見学する産業観光は、会社の研修としても人気が高いという。

 また、日本人観光客に向けたサービスも拡充。仁川空港には日本語での案内可能な観光客専用のインターナショナルタクシーを用意し、市内の主な韓国料理店には日本語を含む4ヶ国語表記の電子メニューを設置。韓国観光公社名誉広報大使の古家正亨氏は、「ソウルがこれだけ身近になった今、新しい魅力を発掘、開発していくことがリピーター増加につながる」と述べ、具体的なエリアとして、洒落たカフェの多い弘益大学周辺や再開発が進む江南から狎鴎亭の漢江沿いを紹介。「昔・今・未来」を一度に味わえるユニークな街として、その魅力をいかに伝えていくかが大切だと語った。