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本保長官、厳しい状況でも「意気軒昂」−観光庁を司令塔に観光立国めざす

  • 2009年4月16日
 観光庁が4月15日、外国人報道関係者向けに開催した会見で、観光庁長官の本保芳明氏は、「厳しい状況の中でも『意気軒昂』」だと述べ、「こういう時期だからこそできることがある」と現状について見解を示した。本保氏は、経済危機などによる厳しい状況だからこそ、「観光庁を含めた観光産業のどこに弱みがあり強みがあるのかがわかる。これを乗り越えることで筋肉質で競争力のある観光庁になると信じてる」と力強く語った。また、中国人個人ビザの緩和が実現したことを例に挙げ、「厳しいときこそ具体的な政策も許されたり実行できるものがある」と伝えた。

 さらに、観光庁設立からの半年を振り返り、「観光庁設立により政府の観光に対する意識が変わりビジネスがしやすくなった」という。「全国にそれぞれあった小さな力が組織化することで大きな力になる。観光庁はその司令塔」と観光庁設立の意義について話した。「訪日外国人2000万人時代の実現について」と題した今回の会見では、具体的なアクションプランについて本保氏が紹介。「開かれた観光庁をめざしスピード感を持って展開していきたい」と述べた。

 2010年までに1000万人達成することについては、「政府の目標は企業とは違うため、コントロールできる資源は限られている」と話し、「受入体制が整備や力をつけることが必要。その上で世界各国の市場の中でどれだけのシェアを取り込めるか」を考えなければいけないという。また、2016年の東京オリンピックが実現した際の効果に関しては、「大きなインパクトになるだろう。試合だけでなく露出が増えるということが観光にとっての効果となる」と見解を述べた。


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