<続報>成田、機体残骸の撤去始まる、24日中に再開の可能性−欠航は101便

  • 2009年3月24日
  成田国際空港で3月23日早朝に起こった航空機事故により閉鎖されていたA滑走路で、23日22時過ぎ、機体の残骸の撤去が始まった。成田国際空港(NAA)広報室によると、運輸安全委員会の調査が終了し、作業を開始した。残骸の撤去以外にも、航空灯火の破損や路面に付着した油などの対処が必要で、滑走路再開の見通しはたっていない。ただし、NAAでは調査終了前に「滑走路面に若干の損傷があるが航空機の運航に支障はない。航空灯火は立ち入りの承認が得られ次第復旧可能」との認識を示しており、24日中に再開できる可能性もあるようだ。

 23日に欠航となったフライトは、23日20時30分現在で出発便が34便、到着便が67便で合計101便となった。また、ダイバート便は合計50便で、内訳は新千歳14便、仙台1便、羽田11便、中部12便、関空10便、横田2便。ダイバートした50便のうち47便は、ダイバート後に成田に向けて再運航しないことを決定しており、上記欠航便の数に含んでいる。


▽旅行会社各社の対応状況

 旅行会社各社では、23日の欠航便に該当する成田発のツアーなどに関して対応を進めている。ジェイティービー(JTB)では、出発欠航便で約1000名に影響が出ており、ツアー参加者のキャンセルや振り替えの対応を進めた。HISは、「旅客対応を優先しており、人数はまだ集計していない」(経営企画室)という。パッケージツアー予約者に対して、それぞれ連絡を取り、出発できる方面への振替を希望する人がいた場合、当初の旅行代金の差額徴収、または払戻しをして対応しているという。近畿日本ツーリスト(KNT)では、成田発着便利用者のうち約3分の2の利用者に影響が出たといい、欠航となったツアーに関しては原則キャンセルと決定。JTB、HIS、KNTは取消料は徴収しない方針だ。

 日本旅行でも同様の方針をとっており、23日の成田発着便を利用するパッケージツアー利用客と団体旅客をあわせた673名のうち、約420名に影響が出た。出発欠航便の該当者は約70名で、到着便についてはパッケージツアー利用客の約215名のうち7名が現地で対応中。ダイバート便の旅客は羽田が約40名、関空が2名という。

(3月23日17時現在。JTBとHISは19時現在)


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