HIS、第1四半期は減収も営業利益53%増−原価管理が奏功、通期は上方修正

  • 2009年3月16日
 エイチ・アイ・エス(HIS)の2009年10月期第1四半期(2008年11月1日〜2009年1月31日)の連結業績は、売上高が前年比2.8%減の830億2100万円となったものの、営業利益は52.6%増の17億7000万円となった。昨年4月に原価管理グループを設置し、原価の管理体制を強化したことが奏功した。旅行事業では、積極的な営業展開の結果、取扱人数が前年を上回ったものの、法人需要の減退やレジャー需要の「安・近・短」への集中などにより単価が下がり、売上高が824億8400万円に減少。しかし、営業利益は54.8%増の25億8000万円となった。経常利益は為替差損の発生などにより55.7%減の6億4600万円、純利益は50.8%減の4億6400万円であった。

 第1四半期には、初夢フェアなど価格訴求のキャンペーンに加え、円高傾向による割安感を打ち出した「円高!今がチャンスフェア」を実施。また、高品質な旅行商品のカテゴリー「チャオプレミアム」を新設、インプレッソでも販売開始10周年を記念し、「impresso10周年特別謝恩企画」を提供した。海外展開で海南島やセブ、カイロに営業拠点を開設したほか、組織面でもATBの解散と統合、特約代理店の夢屋の営業権譲受も実施した。

 こうした結果を踏まえ、HISでは今年2月26日に公表した第2四半期(2008年11月1日〜2009年4月30日)の連結業績予想と、2008年12月22日に公表した通期連結業績予想を修正。第2四半期、通期ともに売上高は減少を見込むものの、営業利益、経常利益、純利益ともに増加するとの予想だ。詳細は下記を参照のこと。


▽第2四半期連結業績予想
(部門/今回予想)
売上高/1680億円/1733億円
営業利益/41億5000万円/35億5000万円
経常利益/31億円/23億円
純利益/19億5000万円/15億円


▽通期連結業績予想
(部門/今回予想)
売上高/3690億円/3830億円
営業利益/87億5000万円/73億円
経常利益/71億円/52億円
純利益/42億円/30億円


▽関連記事
HIS、中間期予想を上方修正、原価管理の強化が奏功−1月の取扱高は6%減(2009/02/27)