マンダラスパ、バンヤンツリー・スパと並び、アジアの3大スパに数えられるのが「シックス・センシズ・スパ」。日本には上陸していないため、ほかの2つに比べると国内での知名度はこれからといったところだが、世界のスパ・トラベラーたちの間では、よく知られた存在だ。

　シックス・センシズ・リゾート＆スパは「ソネバ」「エヴァソン」「シックス・センシズ・ハイダウェイ」「シックス・センシズ・ラティチュード」などのブランドを持ち、発祥地のモルディブをはじめ、アジア、中東、ヨーロッパなど20ヶ所以上で展開しているリゾート。「自然との共生」と「知的なラグジュアリー」をコンセプトにしており、その名前が示すとおり、「五感をひとつ超えた第六感に働きかけるリゾート」を信条としている。ファッション誌の表紙を何度も飾った元スーパーモデルのオーナー婦人、エヴァの洗練された美的センスと自然保護に対する配慮が共感を呼び、ハリウッドスターや著名人からも、絶大な人気を得ている。

　スパではトリートメントの前後に、魚が泳ぐ池の上に設けられた東屋でジンジャーティーを飲みながら静かな時間を過ごしたり、サウナやハーブのスチームにあたる時間を大切にしている。この時間が心と身体のバランスを取り戻し、人間が持つ治癒力、再生力を高めるのに一役買っているという。

　数ある店舗の中でも、ハネムーナーにおすすめなのがモルディブのソネヴァ・ギリ。水上スパを楽しみたい。トリートメントベッドの下の床はガラス貼りで、海の中を眺めながらカップルで並んで受けるトリートメントはまさに夢心地。

　女性同士にはホアヒン・ハイダウェイのEARTH　SPA（アース・スパ）が人気。人工的なものを極力排し、空間演出や建物にも自然素材を使うように配慮したスパで、トリートメントルームは粘土質の泥と藁で作られたドーム型の建物だ。トリートメント剤には口に入れても害のないものだけを使用しているところも、エコロジーを提唱するリゾートらしい。

　また、2008年には「シックス・センシズ・ディスティネーション・スパ・プーケット」がオープン。ひとつのスパの中にタイ、インド、中国、インドネシアの4つの異なるスパが集まっており、国ごとにスパ施設がつくられている。ダイエット、リラクゼーション、アンチエイジングなど、施術を受ける人が重視したい項目を決め、その目的に沿ってトリートメント、食事、運動のプログラムを組んでいく。トリートメントのメニューは100種類以上あり、ユニークなフィットネスメニューやヨガ・メディテーションを加えていく。さらに自家菜園で作られたオーガニック野菜や新鮮な魚を使ったスパ・キュイジーヌ、低カロリーの料理教室を開催するなど充実したプログラムが揃っている。


▽シックス・センシズ・リゾート＆スパ
http://www.sixsenses.com


▽今週の特集
◆スパ基礎知識（3）人気のアジアンスパ、バンヤンツリー・スパ編（2009/03/11）
◆スパ基礎知識（2）人気のアジアンスパ、マンダラ・スパ編（2009/03/10）
◆スパ基礎知識（1）スパの成り立ちとその種類（2009/03/09）