関空、冬スケジュールの国際線旅客便数は昨年比で微増、過去2番目の多数に

  • 2008年10月27日
 関西国際空港は、2008年冬スケジュールの国際定期旅客便の便数がピーク時で週601便となり、2007年夏スケジュールの605便に次いで過去2番目となった。ノースウエスト航空(NW)のデトロイト線やエア・カナダ(AC)のバンクーバー線などの減便もあった一方、フィリピン航空(PR)のセブ線、セブ・パシフィック航空(5J)のマニラ線、大韓航空(KE)のグアム線、アシアナ航空(OZ)のサイパン線などの新規就航や、日本航空(JL)の上海線やソウル線、杭州線、ハノイ線、PRのマニラ線などの増便があった。

 関西国際空港代表取締役副社長の平野忠邦氏は、減便について「北米線のロードファクターは平均85%以上、ACのバンクーバー線も90%を超えていると聞いている。燃油も下がってきており、何とか維持して欲しい」と悔しさを口にしつつ、大阪湾のベイエリアで液晶関係企業などの投資が進んでいることに言及し、「これが稼動し始めれば、貨物だけでなく業務渡航の需要も拡大する」と説明。また、関西圏の自治体が中国からのインバウンド獲得に積極的に取り組んだ結果、訪問者が増加している県もあり、関空としても今後も活動に参画する考えで、さらなる交流拡大に期待を示す。一方、韓国からのインバウンドが円高などの要因から減少傾向にあることについては、「ビジット・ジャパン・キャンペーンと同様に、ビジット・ワールド・キャンペーンにも取り組み、日本人に旅行に出かけてもらう行動もしなければならない」と語った。

 なお、2008年度上期の航空機発着回数は6%増の6万7455回で、当初目標の年間13万5000回の約半分は達成したものの、下期は「特に貨物便の減便の影響もあり、厳しい状況」と語った。