中山新国交相、観光立国は国づくりの柱−観光庁長官「代行ないように」

観光については、「人が動くということは金が動くということ。交通関係だけでなく地元の農家や漁師、飲食業も潤う観光業は、裾野が広い『総合的産業』と言える」と持論を説明。また、「違う場所に行くことは、国内外を問わず相互理解につながる」とし、中山氏の出身地の宮崎でも韓国や台湾、中国からの観光客が増加していることで「宮崎も変わってきていることを感じている」と言及。その上で、「観光立国は21世紀の国づくりの柱としてきわめて重要。行政改革の中で観光庁を設立することに政府の意欲を感じてほしい」と語った。さらに、観光立国の実現に向けては「国と地方、民間を含む幅広い取り組みを進めていかなければならない」とし、官民を挙げた取り組みへの協力を要請した。
また、10月1日に設立される観光庁の長官人事については、「遅れていることは事実」と認めつつ、「代行を立てることのないよう間に合わせたい」とした。ただし、「観光庁長官にはいろいろな経験や行政能力が必要なほか、外国との交渉や国際会議の誘致などでも先頭に立って取り組んでもらわなくてはならない」ことから、人選が難しいと説明。そして「官僚出身がだめだとは思わない」としつつ、「期待に応えられるようにしたい」と語った。
このほか、海洋政策担当大臣として所感を問われた中山氏は、「日本は海洋国家。天然資源を活用しなければならない時代が来ており、観光でももっと海を活かしても良いと思う」と語った。
▽中山成彬氏略歴
昭和41年4月 大蔵省入省
昭和50年6月 世界銀行出向(ワシントン)
昭和53年7月 大蔵省主計局主査
昭和57年8月 大蔵省大臣官房企画官 退官
昭和61年7月 衆議院選初当選(第38回総選挙)
平成2年2月 衆議院選2期目当選(第39回総選挙)
平成2年12月 文部政務次官(平成3年11月まで)
平成8年10月 衆議院選3期目当選(第41回総選挙)
平成11年10月 衆議院商工委員長
平成12年6月 衆議院選4期目当選(第42回総選挙)
平成13年1月 経済産業副大臣(平成13年4月まで)
平成14年10月 自民党政務調査会副会長
平成15年3月 衆議院厚生労働委員長
平成15年9月 自民党副幹事長
平成15年11月 衆議院選5期目当選(第43回総選挙)
平成16年9月 文部科学大臣(平成17年10月まで)
平成17年9月 衆議院選6期目当選(第44回総選挙)
平成17年11月 自民党中心市街地再活性化調査会長
平成17年11月 自民党税制調査会副会長
平成18年9月 自民党子供の犯罪防止対策に関するPT会長
平成18年9月 自民党政務調査会副会長
平成18年10月 自民党教育再生に関する特命委員長
平成18年11月 清和政策研究会 事務総長
平成19年1月 日本の前途と歴史教育を考える議員の会 会長
平成19年4月 衆議院教育基本法特別委員会理事
平成19年9月 衆議院予算委員会 筆頭理事
平成19年10月 自民党文教制度調査会長
平成20年9月 国土交通大臣、観光立国担当大臣、海洋政策担当大臣