観光活性化フォーラム
観光活性化フォーラム

タイ・デモ、TGは30日のプーケット便をバンコク着で対応−旅行会社は動向注視

  • 2008年9月1日
 外務省は8月30日付けで、大規模デモの発生に伴う注意喚起の続報を発出、注意を呼びかけている。これは、バンコクで8月29日、首相府を占拠し続けている市民民主化同盟(PAD)に対し、警官隊が裁判所による退去命令を示したものの、小競り合いとなり負傷者や逮捕者が出たこと。さらに、プーケット、ハジャイ、クラビーの各空港は、敷地内にPAD関係者が侵入し、現地30日午前9時に封鎖し、全航空便の離発着が停止したことを受けたもの。

 8月30日のタイ国際航空(TG)の成田発プーケット行きフライトは、「事前にバンコク行きの可能性もある旨をご理解いただき、搭乗をいただいた」(TG)とし、結果的にプーケット空港に着陸できずに、日本人約220名がバンコクに向かったという。日曜日の8月31日に空港が再開しており、成田発の便については次フライトの木曜日には通常通りの運航を予定している。

 旅行会社では、「オペレーションは通常どおり。今後の動向を注視し、対応に備えたい」としている。このうち、エイチ・アイ・エスでは29日の時点で翌日(30日発)分には説明し、解除権が発生することを伝え、方面や日程の変更にも対応。また、9月2日発までについては旅客に現状を説明し、旅行参加の判断、他の方面、日程の変更は取り消し、および変更手数料は収受せずに対応する。なお、ツアーについては通常通り、催行をしている。ジェイティービーは9月1日出発分までについて、顧客に書面を手渡したうえで現状と解除権が発生する旨を伝えているところ。9月2日出発分からは通常通りの催行とする。日本旅行も解除権が発生したことで、29日に6名のうち4名が取り消し、30日に21名のうち17人が取り消した。このうち6名はバンコクに向かい、現地のオペレーターが対応をしており、本日の夜便から通常通りの対応とする。

 また、現地支店があり、タイに強みを持つエス・ティー・ワールドでは空港の閉鎖発生後から解除される31日の午前中までに申込があったツアーに対しては、キャンセル料を収受せずに催行を中止している。ただし、9月3日、4日以降の出発については、予約者の意向を確認して対応。今のところ、キャンセル希望はないという。空港閉鎖時、現地ではバンコクからプーケットやクラビに行けない人が15名から16名ほどおり、現地支店のスタッフがホテルの手配や旅行先をバンコクに振り替えるなどの対応に当たった。これまで、デモを理由にしたキャンセルは2件だったという。



▽関連記事
タイ、バンコクで大規模デモ、外務省が注意喚起(2008/08/27)


※9月1日14時40分に追記、修正をしています。(編集部)