燃油サーチャージ、「高すぎる」「分かりにくい」−高額で行き先変更は35%

  • 2008年8月21日
 アップルワールドは同社サイトにおいて、消費者を対象に燃油サーチャージに関するアンケート調査を実施、現在のサーチャージ額が「高すぎる」と感じる人が79.7%に上ることが分かった。年代別では24歳以下の回答者数が少ないものの、「高すぎる」との回答が100%となり、若年層には負担が大きいことが浮き彫りになった。

 そもそも、消費者の不満点は、国土交通省が発表した「海外旅行者満足度・意識調査」において、「広告表示の分かりやすさ」について20代から70代までの50%台後半から60%超が「大不満」と「不満」と回答したほか、「旅行会社や航空会社の説明の分かりやすさ」でも40%後半から50%後半が「大不満」と「不満」と回答している。つまり、金額、分かりやすさで、現在の燃油サーチャージは消費者の理解を得にくい状況だ。

 さらに、アップルの調査では、燃油サーチャージ額によって行き先を変えたことがあるかも聞いている。変更したことがある人は34.8%にのぼり、20代と30代は40%台に近い。さらに、燃油サーチャージが原因で、海外旅行を中止した経験が「ある」人は36.0%で「ない」人は64.0%となった。今後、さらに値上げした場合、「(海外旅行に)行かない」としたのは21.1%であったが、「値上げ額に関係なく行く」との回答が14.4%あった。


▽燃油サーチャージはわかりにくい−ツアーも航空券も総額表示を

 燃油サーチャージの表示については、71.3%が航空運賃やツアー代金と総額で表示してもらいたいと回答。多くの旅行会社からも、「消費者は旅行費用の総額で考えている」との声は多く、これを裏付ける結果だ。すでに、国土交通省としても総額表示の通達を発出しており、旅行会社のツアー代金だけでなく、航空会社サイトをはじめとする単品でも総額表示を消費者は求めているようだ。


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