取材ノート:国家的プロジェクト上海万博、周辺エリア一帯で受け入れへ

会期中の来場者は7000万人

会場の場所は、市内の中心を流れる黄浦江にかかる南浦大橋と芦浦大橋の間の一帯。総面積5.3平方キロメートルで、このうち3.3平方メートルはパビリオンなどがならぶ有料の入場区域となる。この区域をAからEの5区に分け、A区は中国パビリオンをはじめ、東南アジアを除くアジア地域、B区は東南アジアと大洋州、万博センターと演劇センター、テーマパビリオン、C区は欧米、アフリカ地域、D区は企業パビリオン、E区は企業、都市文明など、テーマパビリオンが配置される予定だ。
運営事務局や会議、メディアなどの役割を担う万博センター、中国パビリオン、園芸センターと、1万8000席まで観客席の変更が可能な演劇センターなど一部のメイン施設は、万博終了後も活用する予定。今のところ、主にコンベンションの受け入れ施設として利用されるという。この一帯には1万8000世帯の約6万人と273社の企業が所在していたが、既にほとんどが移転を済ませており、今後は会場内の建設工事が本格化していくだろう。
なお、今回は準備室の一角でもある、一般非公開の上海万博の展示室を訪れた。万博の歴史や上海万博の開催までの歩み、上海万博の全体像を展示しており、関係者や政府レベルの視察などで使われるのだという。
ホテルのインフラも拡充、観光ルート整備も意欲
上海市旅游局では万博を契機に、交通インフラと宿泊施設の拡充をはかるという。万博会場へのメインアクセスは、地下鉄13号線がその役割を担うことになるが、そのほか市内の地下鉄についても郊外に路線を延伸。さらに新しい地下鉄の開通も予定している。現在は地下鉄路線の総距離は275キロメートルだが、2010年まで1.5倍の約400キロメートルを目標にしている。
また、宿泊施設は現在、4ツ星以上のホテルが35軒あるが、今後は現在の35万ベッド数を40万ベッドにまで増やすことを目標としている。万博会場の有料入場区域をのぞく

さらに、こうした地域とともに、揚子江デルタ地域全域として観光を促進。万博後も観光開発を進めていく。実は、上海への日本人訪問者数は115万人規模で推移しているが、内訳では観光需要が減り、ビジネス需要が増えているという。そのため、上海市旅游局では観光需要を増やすことをめざし、こうした地域との連携を含めた新しい観光ルートの整備に着手する考えだ。
▽上海万博公式サイト
http://jp.expo2010china.com/node2/wbjp/index.html
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