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アビアレップス、全世界のオフィス、顧客数を倍増へ−アジア市場を重視

  • 2008年7月10日
 世界の航空会社の総代理店(GSA)および、観光マーケティング会社であるアビアレップスの会長兼最高経営責任者のマイケル・ゲーブラー氏は、アジアマーケットに注力していく意向を明かした。現在、全世界で76の航空会社、88社の観光関連企業、団体からGSA業務を受け、2007/08年期はグループ全体で7000万ユーロ(約116億円)の利益を上げている。そのうち、航空会社が70%、観光関連が3割の需要だが、今後は観光が伸びて同等の比率になると考えているという。

 日本では、2007年にマーケティングガーデンとの提携関係を締結。日本は世界的な観光において重要な市場とみており、今後は中規模の航空会社が効率化を目的にGSAを委託する可能性が高いと考えている。また、航空需要が高い地域である中国、インドなどのアジア諸国のポテンシャルが高いとし、アジアでの展開を強化。2008年6月には北京オフィスを、2009年には広州オフィスを開設する予定で、巨大市場となりえる中国での位置づけを確立する。一方で、経済発展の著しい南米、中東、アフリカ大陸も注視していく。こうした展開によって、現在、世界各地にある36のオフィスを、4年から5年かけて現在の2倍の72まで増やす考えだ。またクライアント数についても、倍増させたいという。

 同社は、1990年以降の重要な変化として、経営の効率化、コストカットによってアウトソースが一般的になったことにより、成長を続けてきた。その方針として、同氏はクライアントのアイデンティティを守ること、成功の保証や最適化の提案、マーケットによる戦略・戦術の違いをいかした活動をしているという。アウトソースのメリットとして、人件費や家賃の固定費を抑え、現地に精通したローカルスタッフを採用することで効率化をがはかれる。さらに、外部からの客観的な視点や、ローカルの専門知識とグローバルな経験を活かせることだ、とする。

 さらに同氏は、世界的に厳しい競争が進む現在、他社との差別化のためにはブランドマーケティングが重要と考える。グローバルな展開が進むにつれ、相乗効果的なクライアント獲得率も上がっている。特に、市場環境が厳しい航空業界のGSA化は、同社にとってビジネスチャンスととらえている。