韓国・ソウル市、観光マーケティング会社を設立−年間予算は約40億円

  • 2008年7月9日
 韓国のソウル市はこのほど、海外からの観光客誘致を目的にソウル観光マーケティング株式会社を設立、ソウルの観光魅力の発信やブランド戦略などマーケティング活動を展開する。航空会社やホテルなど民間と共同で出資し、2年以内に700億ウォン(約72億3545万円)の資本金を確保、今後の年間予算はソウル市から400億ウォン(約41億3454万円)を見込む。マーケット別の予算配分は未定だが、同社代表取締役社長の具三悦氏は7月7日に開催した観光説明会で、「日本は最重要」と強調した上で、「日本人口の1割が韓国を訪れるようにしたい」と目標を掲けた。具体的なアイディアとしては、「リピーターのためのインセンティブを用意し、学校交流も進めたい」という。

 また、具氏は「将来的に、日本と共同でマーケティング活動を展開し、諸外国から観光客を誘致したい」と言及。観光説明会で挨拶に立った日本旅行業協会(JATA)理事長の柴田耕介氏も、「日本のアウトバウンドは停滞しているが、韓国のパワーを見習って伸ばしていきたい」とし、「JATAとしても協力し、交流を拡大したい」と語った。

 なお、観光説明会では「祭りとデザインが織り成す文化都市の魅力『ソウル』」のテーマのもと、デザインやフェスティバル、ショッピング、食などの切り口でソウルを紹介。また、韓流観光や産業観光、交流観光、医療観光、伝統観光、文化観光などのテーマごとに施設やサービスを説明した。