オーストリア、来年のハイドン没後200年と日墺交流年の活用をアピール

  • 2008年7月2日
 オーストリア政府観光局は7月1日、「オーストリア・トラベルセミナー」を東京で開催、来年のテーマ「ハイドン没後200年」を組み込む商品造成を訴えた。オーストリア政観によると、旅行形態はグループが多く、継続して旅行会社と協力した需要喚起、送客につなげる活動をおこなう。来年は、「ハイドン没後200年」に加え、日本とオーストリアの国交樹立140周年を祝う「日本オーストリア交流年」が予定されており、これを契機とした縁ある都市をめぐるツアーを提案。たとえば、ハイドンを40年間支援したエスターハージィー家のあるアイゼンシュタットとウィーンを組み合わせた観光は、両都市が車で1時間ほどというアクセスの良さも売りとしていく。オーストリア政府観光局マーケティングマネージャーの神田博夫氏は、「ハイドン没後200年だけで1つのツアーは難しくとも、日本オーストリア交流年でウィーンと組み合わせれば新たな商品として紹介できる」という。ウィーンでは、ハイドンの展示コーナーがある博物館「音楽の家 ハウス・デア・ムジーク」で音楽を聞きながら展示品を鑑賞し、アイゼンシュタットではエスターハージィー宮殿の見学ツアーやハイドンが眠る霊廟訪問、記念の音楽イベントなど、体験も交えた旅程を組むことが可能だ。

 なお、オーストリア政観は専門的な知識を持つ人材育成を目的に「オーストリア・アカデミー」を今年も開催する。業界対象に「新たに20名程度の人に受けていただきたい」と呼びかけている。このプログラムは受験料が5000円で、9月、10月、11月にかけて毎月30問の問題に回答するもので、合格すると認定書が発行される。神田氏は、「旅行会社に専門家がいれば消費者が(その旅行会社を)利用しやすく、認定された人もモチベーションが高まるのではないか」と、今後も人材の育成に注力するという。



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