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マリアナ政観、NWの成田夜便の利用促進に注力−全国ではまず30万人を

  • 2008年6月26日
 マリアナ政府観光局(MVA)は、ノースウエスト航空(NW)が7月1日から増便する成田/サイパン線の夜便の利用促進に注力する。夜便のメリットを活かし、20代から30代のOL層をメインターゲットに、ビジネスマンや団体旅行の取り込みをめざす。6月24日から7月4日にかけ、関東甲信越の6都市でNWとセミナーを共催。6月25日に横浜で開催したセミナーでは、近さや気候条件、言語、文化体験、受け入れ体制、豊富なアクティビティをお勧めするポイントとして紹介し、テニアンやロタと組み合わせてツアーの泊数を増やすことで収益増が可能とアピールし、商品造成を訴えた。

 MVAは、「就航便を維持、継続する」と強い意志を語る。MVA旅行業界担当ディレクターの渋谷奈々子氏によると、現在のところ、「NWの運航決定から期間が短かったこともあり、やっと大手各社から夜便を利用した商品が出揃った」段階で、消費者からの反応はまだ見えていない。ただし、現地側は大きな期待を寄せており、サプライヤーが用意した特典を旅行会社が使用することで、旅行商品は「代金の安さではなく、各社が工夫を凝らした内容を売りにする」ものが多い。MVAでは、燃油サーチャージがない沖縄と競合を視野にいれつつ、金額ではなく内容で勝負する考え。また、「最近は直前に動く消費者も多い」とし、今後の販売増の可能性を指摘。さらに、ファミリー層でも夏休み期間を避ける消費者もいることから、9月以降の取り込みも進めたい考えを示した。

▽関西、中部もロードファクター100%をめざし早期の30万人回復はかる

 関西と中部の市場は、MVA旅行業界担当マネージャーの高久渉氏によると「悪くはない」ものの、NW便のロードファクター100%をめざし、さらに販売増を促す。関西市場では現在のところ安売りを回避できており、「グアムと同じ、あるいはそれより高い価格」で商品が設定されている。今後も「旅行会社と航空会社、サプライヤー全てが利益を得られる価格」を維持できるよう活動を続けていく。

 全国的には、日本人訪問者数が2008年4月と5月に2ヶ月連続でプラス成長となっており、供給座席数の減少による急減から、復便による回復基調に入っている。高久氏は、08年7月時点の供給座席数をもとに年間の座席数を単純計算すると約34万席にのぼることから、「まずは早期に30万人台を回復したい」と目標を語る。目標達成に向け、今後も各種のプロモーション活動を展開する方針で、例えばシニア層をターゲットにしたアクティブシニアキャンペーンは好評を得られており、今後も継続していく。

なお、NW日本地区営業推進部部長代理の池ノ内善成氏は、個人的な考えと前置きした上で、「ゴルフや企業研修など、何らかのテーマを明確にして島全体を特徴付けるような動きが必要ではないか」と意見を述べた。


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