ジンバブエ、ビクトリアフォールズ治安情勢の視察実施−JATAなど参加

ジンバブエでは3月の大統領選挙にからみ、政治不安から治安の悪化の懸念により4月24日付けで外務省の渡航情報が「渡航の是非を検討してください」に引き上げられた。6月27日には大統領選挙の決選投票が予定されており、各国メディアが現体制の政治的弾圧や首都ハラレを中心としたデモ、暴動などを報道している。しかし、ビクトリアフォールズ地区は現地側が観光による外貨収入の重要性を認識しており、ジンバブエとしては以前と変わらない治安状態を強調。特にビクトリアフォールズ地区では警察組織の一部として「ツーリズムポリス」を特設しており、シティセンター、ビクトリアフォールズ公園を含む範囲を朝から日没まで、22名が警備とガイドを実施している。現地では過去の政情不安の際にもこの地域の治安は守られてきており、今後も政権の動向に関わらず変わらないとの認識で、今回の視察はあえて、決選投票を1週間前にひかえた時期に実施し、ビクトリアフォールズの状況を確認してもらいたいというのがねらいだ。
▽現地の様子

また、ビクトリアフォールズ公園は開園時、正面入口と出口の2ヶ所のゲートで警備員が常駐。さらに正面入口ではツーリズムポリスによる警備も実施している。園内では4名のパトロール警備員が巡回。また、シティセンターとマーケットプレイスもツーリズムポリスが要所で警備。空港からホテルやシティセンターまでの道程には検問所があり、通行する車や人をチェックしている。こうした状態のなか、外国の旅行者は1人でも自由気ままに歩き回り、観光を楽しんでいる様子。日本人観光客も見受けられ、グループごとに添乗員が安全を確認しながら訪れていた。
なお、ザンビアとの国境でもあるビクトリアフォールズには2国を結ぶ200メートルの橋が架かっており、その400メ
ートル手前にジンバブエ側の国境がある。有事にはこの橋を渡り、ザンビアに避難することも可能だ。
▽今後に向けて

▽関連記事
◆ジンバブエ、外務省にビクトリアフォールズの渡航情報引下げを要望(2008/06/03)