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タイ国政府観光庁、「日本人観光客の質は世界一」、引き続き日本市場を重視

  • 2008年6月20日
 タイ国政府観光庁(TAT)東アジア支局長のサンスーン・ガオランシー氏は6月19日に東京で開催したセミナーの場で、「TATは質の高い旅行者の獲得をめざしており、日本人は世界一質が高い」と日本の重要性を強調した。今後は、タイらしさや文化遺産、自然など7つのテーマを打ち出す「タイの7つの感動:アメージング・セブン・ワンダーズ」で、タイの観光資源の豊富さと魅力を改めて伝達する方針だ。人数については「日本市場は厳しい状況で、2008年の日本人訪問者数も前年並みの124万人台を維持できれば幸い」としつつ、九州などでは航空路線の充実もあり、2008年の1月から3月では訪問者数が約20%伸びていることも紹介した。

 セミナーでは、マーケティングマネージャーの藤村喜章氏がアメージング・セブン・ワンダーズの詳細を説明。テーマは、歴史や文化などのタイらしさ、遺産、ビーチ、自然、癒し、フェスティバル、新しいタイを表すトレンディの7つだ。特に打ち出したい点は、タイらしさではバンコクで開催中のラマ5世の美術展やスリン象祭り、ビーチではパタヤの国際マラソン、自然ではホアヒン・チャアム・ゴルフ・フェスティバルなどで、冊子にまとめている。特にゴルフ・フェスティバルでは、8コースでグリーンフィーが800バーツになるため、ゴルフツアーやグループ旅行での利用を提案していく。

 これに加え、藤村氏は6月上旬にタイで開催されたトラベルマートでの話題に言及。従来の香港/バンコク/シンガポールの周遊に加え、インドネシア/マレーシア/タイの周遊コースが提案されたことを紹介し、7日間から8日間でバンコクやクアラルンプール、メダン、ペナン、ソンクラーなどを余裕を持って周れるツアーの造成を促したい考え。このほか、スワンナプーム国際空港と都心を結ぶ電車が2008年末頃に完成することも紹介した。


▽タイ国際航空、にしおかすみこさん起用のキャンペーン好調

 タイ国際航空(TG)が女性芸人のにしおかすみこさんを起用して展開中の、「タイ○美計画(タイマルビケイカク:実際は○の中に美)」が好評を得ている。TGウェブサイトでにしおかさんが出演する動画を8本掲載し、ウェブ広告やポスターなどからの誘導をはかったところ、「今までにないユーザー数を獲得、1日で9万人に到達したこともある」(TG日本地区マーケティング部部長・川辺巌氏)という。独自のパンフレットを作り、特典を提供したところ、利用者とサプライヤー両方から好評で、現在キャンペーンの延長を検討中だ。成田/プーケット線の復便でも、にしおかさんの画像を使用してアピールしている。今後も雑誌やウェブサイト、新聞などで広告展開を続けるほか、ラッピングバスの運行も予定しており、「積極的にマーケティングとコミュニケーション活動を展開する」(川辺氏)方針だ。


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