Marriott Bonvoy

南アフリカ、2010年ワールドカップに向けインフラ整備−宿泊・交通の状況説明

  • 2008年6月16日
 南アフリカ観光局(SAT)は6月13日、業界を対象としたセミナーを開催し、2010年のワールドカップに向けたインフラ整備の状況を語った。現在、スタジアムは9都市10会場を手掛けており、このうち5つは9300億円をかけて新設、別の5つは3300億円をかけて従来の施設をアップグレードする。スタジアムがある都市には「ファン・パークス」と呼ばれるイベント会場を設置し、音楽やダンスなど南アフリカの文化や料理を体感できる空間にする。

 また、宿泊施設は既に約3万5000室を確保しているが、2010年には5万5000室まで増やす予定だ。1万室以上はB&Bなどホテル以外の施設で、近くFIFA公認の宿泊施設として登録されるという。交通機関は、「ガウトレイン」という列車をヨハネスブルグ、オリバー・タンボ国際空港から主要都市であるサントン、ローズバンク、プレトリアまでをつなぐ。さらに、公認タクシーを新たに登録して台数を増加するほか、スタジアムがある都市の空港や主要ホテルからスタジアムまでシャトルバスを運行。タクシーについてはまだ詳細は決まっていないが、主要施設のタクシー乗り場では公認タクシー以外は入れないようにする。


▽ワークショップは過去最大規模に

 現地からのサプライヤーが参加するワークショップは昨年から4団体増えた27団体で、日本で開催したワークショップでは過去最大規模のものとなった。中には、ムプマランガ州観光局など新規参加団体などもあり、南アフリカ観光局日本地区代表のブラッドリー・ブラウワー氏は、「ムプマランガ州は、南アフリカの新しいデスティネーションとして日本マーケットにも積極に打ち出してきた。今回の来日は、現地も日本市場に対して興味を示した表れ」と語った。

 また、ワークショップ開催に合わせて来日した南アフリカ観光局アジア豪州地域統括本部長のゾレルワ・ムコゾ氏(写真)は、2010年までに南アフリカへ訪れる観光客を1000万人にするという目標について、「この目標を掲げた時は難しさも感じたが、2007年は前年比8.3%増の909万881人。現在は達成可能と確信している」という。また、さらに日本市場内で南アフリカへの興味や関心も増えていると語り、その例として、フォトコンテスト「PICURE PERFECT究極の被写体」でも、開始2か月で応募数が100件を超えているという。