スカンジナビア政観、冬はクリスマス、フィヨルド、オーロラ軸に造成促す

  • 2008年6月9日
 スカンジナビア政府観光局(STB)は下期の商品について、クリスマス、フィヨルド、オーロラをメインに、周辺の素材を用いた北部地域のツアー造成を促していく。ハイシーズンである夏の6月から8月は、3国の首都とフィヨルドのツアーがメインとなっており、昨年の同期間中、フィヨルドエリアでは平均1万6000泊以上であった。しかし、北部ノルウェーや北部スウェーデンの1月から3月は平均2000泊に満たない程度で、季節やエリアによる差が大きいため、平準化にむけてプロモーションを強化する。6月6日に開催した業界向けセミナーでSTBマーケティング部部長の宮本拓氏は、「一般消費者にはスカンジナビアは良いイメージを抱かれているが、旅行先として何が出来るのか伝わっていない」と語り、「旅行会社のパンフレットやカウンターの対応が重要な情報源になる。旅行会社がまず、スカンジナビアの旅行を理解して欲しい」と呼びかけた。

 クリスマスでは、従来のコペンハーゲンやストックホルムに加え、オスロのクリスマス市の規模が広がっているとして、今年から新たに提案。周辺のカフェやデザインなどの街歩きと組み合わせ、特にF1層向けの商品が可能とアピールした。また、オーロラについては、2004年から2005年にかけて3日間連続の観測率をもとに、11月が70%の確率で光の強いオーロラが観測できること、さらにもともと人が住んでいる地域のため公共の交通機関の充実していることをあげ、カナダ、アラスカ、フィンランドなどその他のオーロラデスティネーションに比較した優位性を強調。北ノルウェー、北スウェーデンは犬ぞりやスノーモービル、先族サーメの文化体験など冬のアクティビティが増えてきており、オーロラ以外にも冬を楽しめる観光資源を紹介した。このほかフィヨルドではフロム鉄道が冬も1日4往復することや、冬場は乗客が少ないためより楽しめると紹介。

 当日はSTBやスカンジナビア航空(SK)、ランドオペレーターのほか、現地から北部ノルウェーの沿岸急行線のフィッティルーテン、北部スウェーデンのキールナ・ラップランドが来日。宮本氏は「ワークショップではなくセミナーのために来日するほど、現地は協力的」として、新商品が造りやすい環境であることを強調した。