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オーストラリア政観、教育旅行の質をアピール、学校向けセミナーで

  • 2008年6月5日
 オーストラリア政府観光局(TA)は先ごろ、学校関係者向けの「オーストラリア教育旅行セミナー」を開催、TAシニアマーケティングエグゼクティブの雨宮秀行氏は、日本人出国者数、および日本人の訪豪者数が減少する中、修学旅行者数は2006年度の文部科学省の発表値で4万3674人と2001年以降、1位を維持していることを示し、教育旅行先として支持されるデスティネーションであることを強調した。長期留学の約1万5000人、語学留学・研修の約2万7000人を含めると、教育旅行者全般では約8万6000人の市場であるという。

 雨宮氏は教育旅行先としてのオーストラリアの優位性として、(1)治安のよさ、万全の医療体制、(2)時差がないこと、(3)団体の受け入れ体制が慣れていること、(4)温暖な気候、(5)雄大な大自然、(6)環境先進国、(7)親日家が多くフレンドリーな国民性、を掲げる。特に国内に17ヶ所ある世界遺産のうち、15ヶ所が自然遺産で、「登録に必要な4つ条件を全て満たす数は世界一」と語り、「自然遺産の質を満たす国」とアピールした。

 また、最近の教育旅行の傾向として、交流・体験型の素材の人気が高いとし、例えば学校交流では日本の中学・高校の430校がオーストラリアの学校と姉妹提携をしており、「他の国より大きく差を広げて多い」と紹介。また、宿泊は国内のホテル費用の高騰などの影響で、「都市部から郊外のホテル利用も増えているし、交流・体験の観点からファームステイも人気」と述べ、最新動向は観光局や旅行会社に確認し、プランに役立ててほしいと語った。TAでは2003年に、TAホームページ内に教育旅行専門サイトを開設し、実際に訪れた生徒や先生の感想、モデルコースなどの情報を掲載。総ビジター数は50万人にのぼり、現在の平均ページビューは1ヶ月約3万5000から4万ページビューになるという。


▽ケーススタディ「高輪中学・高等学校」

 セミナーでは高輪中学・高等学校の佐藤教諭が同行で実施しているケアンズ中心の修学旅行を紹介。2007年はレインフォレストステーション、市内自由研修(フィッシングや乗馬などのツアー)、学校交流、ファームステイなどを実施した。アンケートで特に人気が高かったのはファームステイで、2008年度は2泊に延ばす案をだしているという。また、旅行中の写真を同校のホームページ上にリアルタイムで掲載したり、往復の航空会社を到着時間が30分程度の差の日本航空(JL)とカンタス航空(QF)を使うという工夫を紹介した。