カナダ観光局クラーク氏、消費額2位の日本を重視−航空座席減の対策を模索

  • 2008年5月29日
(バンクーバー発 本紙:高橋絵美) カナダ観光局セールス担当副社長のアンドリュー・クラーク氏はランデブー・カナダの会場で、トラベルビジョンのインタビューに応え、日本マーケットの重要性と今後の方針を語った。

 2007年の日本人訪問者数は前年比14.4%減の34万3451人と減少し、アメリカ、イギリス、フランスに次ぐ第4の市場となったが、消費額ではアメリカ次いで2番目の規模を維持している。クラーク氏は「訪問者数が減少傾向にあっても、日本は変わらず重要なマーケット。この規模を維持し、カナダ旅行のさらなる需要を創造することが、観光局の役割だ」と語り、これが先に発表した過去最大規模の広告キャンペーンに表れていることを強調した。

 ただし、下期からのエア・カナダ(AC)の関西/バンクーバー線の運休を含め、日本/カナダ間の座席供給数が減少していることに対し、「早急に、北米路線を持つあらゆる航空会社とミーティングを持ち、関西発のチャーター便の可能性や、関西からアメリカを経由してカナダに入るアクセスの向上などを求めたい」と語り、「ACの運休で失う座席供給数をあらゆる方法で埋めていく」との考えを示した。

 また、クラーク氏は「日本市場に対するアプローチも変更していく必要がある」と語り、今後はアメリカとの2国間の旅行などを積極的に提案していく考え。新しいアプローチを市場に浸透するためには、旅行会社への情報提供やさらなる教育が必要であるとし、旅行会社向けのオンラインントレーニングを充実させ、2009年1月をめどに日本市場向けにも展開していく予定だ。

 さらに、CTCは今年末までに、ブログ機能を搭載した新しい日本語ウェブサイトを開設する予定とのこと。「カナダにはナイアガラの滝やロッキー山脈など、メインの観光素材に関連するするさまざまな体験や、自然と共存する大都会など、カナダならではのユニークさがある。それらをキャンペーンや新サイトを通じて市場に再認識させ、需要を創造していきたい」と、今後の展開に対する期待を語った。


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