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バレンシア、日本との共通点を見出し祭りを契機に日本人誘致をめざす

  • 2008年5月21日
 バレンシア政府観光省は5月20日にセミナーを開催、日本市場に向けて3つのバレンシア自治州を代表する祭りの認知を広め、誘致を図る。スペインの中で4番目に日本人訪問者数が多いバレンシア自治州は、「日本もバレンシアも伝統と近代が融合する都市」とアピールし、同自治州の3つの代表的な祭りを強く打ち出す。紙、木、段ボールを使ったモニュメントを燃やす「ファージャス」や、熟したトマトを通りで投げ合う「トマティーナ」、アラブ人とキリスト教徒の戦いをモチーフにした「モーロ人とキリスト教徒の祭り」など、日本での認知向上をめざす。

 バレンシアには空港が2つあり、マドリッドやバルセロナ、アンダルシアと高速道路で結ばれており、他の都市と組み合わせた旅程ができるというアクセスの利便性を強調している。自然公園を代表に豊富な自然に加え、182ヶ所の博物館、4つの世界遺産、パエリヤに代表されるバレンシアの郷土料理など、観光資源が多い。

 セミナーには、アルコイ市市長をはじめとするミッションが来日、「モーロ人とキリスト教徒の祭り」のデモンストレーションが開催された。スペイン各地で開催される祭りだが、スペインの国際観光行事として認定されているのはアルコイ市のみだという。アルコイ市が海外でのセミナーに参加するのは今回が初めてで、増加しつつある日本人訪問者数を拡大したいという。アルコイ市市長のホルヘ・セドナ・デルガード氏は、「モーロ人とキリスト教徒の祭り」のほか、「2つの自然公園にはさまれ、30の以上の橋や6つの博物館など近代的な側面もあわせ持つ」と紹介。自然公園内に4ツ星ホテルを建設中で、祭りを開催する期間中に混雑する宿泊施設の充実に向けて整備を進めている。