インタビュー:マウイ観光局エグゼクティブ・ディレクター ヴェンセル氏

  • 2008年5月20日
“ロマンス”キャンペーンを積極展開、予約早期化、リピーター化をはかる
〜リノベーション進み、供給不足が解消〜


 マウイ観光局エグゼクティブ・ディレクターのテリル・ヴェンセル氏が来日、マウイへの日本人訪問者の誘致活動や現在の受け入れ体制などについて、インタビューに答えた。マウイでは、各ホテルのリニューアルが進み、新たな体制で日本人の訪問者を受け入れようとしている。

−マウイ観光局としてキャンペーンを実施している。このねらいを教えてください。

テリル・ヴェンセル氏(以下、敬称略) マウイ観光局は、キャンペーンでは2年間を区切りとして展開している。今回の「ロマンス・ミー・マウイ」では、日本人に対してウェディングでは世界で一番のデスティネーションであることをアピールしていく。ビーチ、教会など多くの選択肢があり、細かい部分にまで配慮した手配により、多くの人が楽しめることを知っていただきたい。継続してキャンペーンをすることで、市場での定着もめざす。

 また、ロマンスに焦点を置いたのは、単に結婚するカップルだけでなく、結婚式に出席する両親や兄弟、あるいは同行者などより多くの人たちにマウイ郡、つまりマウイ島、モロカイ島、ラナイ島の雰囲気を楽しんでもらいたいから。また、ハネムーンとして訪れた場合は、それを機会に、記念日をはじめ、さまざまな機会に戻ってきてもらう印象をつけることが出来るのではないだろうか。そうした幅の広がりを期待している。

 今回の来日では数社の旅行会社に訪問し、パッケージツアーを利用して、現在の状況の改善につながるようなアイデアをもらった。ロマンスマーケットへのプロモーションにより、必然的に予約が早くなり、消費者に良い旅行をしていただくための準備が出来るのではないか。ハネムーン、ウェディングなど、特別な旅行には本当に行きたいという意欲があり、それを実現してもらうためには、早い予約が必要となるだろう。だから、ロマンスのキャンペーンは旅行会社と共に展開していくものだと思っている。マウイ観光局としては異例だが、広告展開にも取り組んで、この認知に取り組んでいく。

−アロハ航空の運航停止で、マウイへの「足」が心配されている。

ヴェンセル スーパーフェリーが4月から運航しており、観光客だけでなく地元の人にも良いアクセスを提供している。何も代替手段がないことと比べれば、良いことだ。一部の旅行会社は、グループで予約をしているとも聞いている。運航開始により、空でも海でもアクセスが確保されたうえ選択肢が広がり、今後に期待をしたい。

−今回の来日でどのようなことを感じたか

ヴェンセル 旅行会社とのコミュニケーションで、課題を感じている。特に、情報のアップデートが必要だ。ホテルがリノベーションをしていること、各種のイベントを開催していることなど、伝えるべきことは多い。普段のコミュニケーションに加え、旅行会社の方々に現地を訪れていただくことも重要だ。これはハワイ州観光局(HTJ)と協力して昨年にも実施したが、少しでも機会を増やしていきたい。

 商品を売っていただく方には、マウイに触れ、感じてもらい、においを味わってもらいたい。特に、マウイは独特の「におい」があり、私もマウイの空港に着くと、「帰ってきた」という感覚を持つ。こうした現地を訪れることでしか得られない情報や経験を得ていただきたい。

 また、ホテルは昨年までリノベーションが進められていたため、客室が制限されていたところもあった。既にこうした状況は改善されており、供給量は大きく改善されている。予約は取りやすくなり、客室もアップグレードされた。お客様をお迎えする準備は整っている。


ありがとうございました