アラスカ観光協会、多様な素材でリピーター増加、旅行会社と協力し送客増へ

  • 2008年4月24日
 アラスカ観光協会は、日本人渡航者のうち23%がリピーターであることから、季節や地域によって異なる多様な観光素材を活かし、旅行者と滞在日数の増加をめざす。4月23日に開催したアラスカセミナーとワークショップでは、現地の鉄道やツアーオペレーター、都市の観光局など11社が来日し、アラスカ全体の魅力と観光素材を紹介した。

 アラスカ観光協会のトラベル・トレード&インターナショナル・マーケティング・ディレクター、ジリアン・シンプソン氏は「日本は国別渡航者数の1位。他国よりも消費額が30%高く、200万ドル以上の経済効果がある」と述べ、「日本は重要なマーケット」と位置付けた。また、日本人渡航者の94%が旅行会社を利用し、リピーター率が高い現状に触れ「一度、送客すればアラスカと旅行会社の双方のリピーターになる」とし、引き続き旅行会社と一緒に取り込んでいく姿勢を強調した。

 アラスカには日本人に人気のアクティビティとして、野生動物や氷河、オーロラ鑑賞のほか、遊覧飛行や釣りなどがあり、アンカレジやフェアバンクスなどの都市での滞在で体験できる。ただし、日本の4倍の広さを持つアラスカでは、地域によって同じ季節でも違った表情を持ち、それがリピートする理由と魅力になっているという。各地に点在する小さい村や集落では、独特のネイティブ文化の体験のほか、アラスカへ移住したアメリカ人による新しいライフスタイルも合わせて感じることができる。こうした多用な魅力を伝え、都市のみの滞在ではなくアラスカ全土への送客を促し、滞在日数につなげたいとした。

 また、日本航空(JL)のチャーター便では、2006年の冬に10本、昨年夏に14本で計8708席を提供しており、昨年冬は16本、今年の夏は15本で計1万282席を提供するという。アラスカ観光協会では、順調に推移する座席供給数に対し、さらなる送客の増加を期待。今後も日本市場向けの研修旅行やニュースレターの送付を通し、観光素材の認知を促進していく。


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