中国蘇州市、説明会を開催−航空便の就航地から先の観光地へつなげる

  • 2008年4月23日
 中国江蘇省蘇州市呉中区旅游局は4月22日、蘇州市呉中・太湖観光説明会を開催し、蘇州市の魅力を紹介した。同局は、今年が日中青少年友好交流年であること、北京オリンピック開催年などをあげ、豊富な観光資源や、上海や北京からのアクセスの良さを活かした商品造成を促した。説明会に参加した国土交通省総合政策局国際観光課国際観光振興室長の飯嶋康弘氏は、昨年の3万人交流事業や冬柴国土交通相の訪中にふれ、「観光説明会をきっかけに日中間の双方向での観光交流活性化に期待したい」と話した。

 呉中区は太湖水域の5分の3を持ち、太湖風景名所にあたる13ヶ所の観光スポットのうち、6ヶ所があるという。また、蘇州太湖梅花祭りや兵聖孫武文化祭りなどの自然や歴史にまつわるイベントも実施され、古代呉国の文化を多く残している。街並みは古陳(区)古村を保存した天然博物館とも呼ばれ、中国の歴史文化において重要な風景区とされている。さらに、長江デルタ地帯の中心に位置することから上海までは70キロメートル、杭州までは120キロメートルで、どちらも車で1時間30分以内に移動することができる。上海からは2本の高速道路が通り、区内の観光専用道路はどの観光地間も45分で結ぶ。現在、4つの地下鉄を建設中で、完成すれば呉中区域全体を網羅するという。

 日本旅行業協会(JATA)事務局次長の米谷寛美氏は、先ごろ始動したビジットワールドキャンペーン(VWC)に触れ、「中国は最大のパートナー」とし「旅行会社と航空会社、そしてデスティネーションの皆で協力したい」とコメント。また、中国国家旅游局は、日本発の海外旅行でのグループの動きを活性化すること、日本から中国へ19都市に航空便が就航しており、各都市から先の観光地へつなげることが現在の課題との考えから、「蘇州市の観光資源を知ってもらい、実際に見て、旅行商品造成に活用してほしい」という。今後、ウェブサイトをリニューアルし、観光情報の充実をはかっていく。また、7月には日中の青少年が参加する富士山と泰山の登山交流を行う予定だ。