中国の無錫市、観光セミナー開催し観光資源の豊富さをアピール

  • 2008年4月15日
  中国無錫市旅游局は4月14日、浜湖区観光セミナーを開催した。無錫市浜湖区区長の陸志堅氏は「2007年の日本人訪問者数が12万8000人にのぼる」と現状を説明し、日本を重視する姿勢を強調した。

 無錫市は観光資源の80%が浜湖区にあり、88メートルの高さを誇る霊山大仏や市内を流れる古運河沿いの古城の風景などが有名だ。また、無錫市の南には2250平方キロメートルの太湖が広がり、日本の桜であるソメイヨシノが咲く桜の長春橋など、自然を楽しむことができる。また、仏教文化の地としても知られているほか、1万点におよぶ陶磁器を所蔵する陶磁器博物館や、中央テレビ局の映画村の無錫影視城などの観光スポットもあり、自然や歴史だけでなくレジャーも楽しむことができる。高速道路を利用し、虹橋空港から約1時間30分でアクセスできる利便性もあり、上海との周遊旅行の可能性も示唆した。

 一方、無錫市は商業都市としても知られ、ソニーやシャープなど1000以上の日系企業が進出しているという。現在の浜湖区の宿泊施設における総客室数は9145室で、インフラも整備されつつあり、陸志堅氏は「今後は日本路線も開設したい」と、定期便就航に向けた意欲を示した。浜湖区には来年10月、ジャルホテルズが「ホテル・ニッコー無錫」がオープンするほか、新たな観光施設として太湖の水上に「太湖の星」と称した観覧車を建設中だ。これは、日本企業の泉陽工業が建設するもので、完成すれば水上の観覧車としては世界初となるという。

 なお同日、松阪市と無錫市の友好都市の協力協定が締結され、同市市長の下村猛氏は、「質の高い観光情報やイメージを発信しいきたい」とし、観光発展への意気込みを語った。同セミナーに出席した衆議院議員で日中協会会長の野田毅氏は日中の今後の関係について「本音で話し合い、助け合いながら交流を深めたい」と日中友好の発展に期待を寄せた。