観光活性化フォーラム
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2000万人推進室長の澤邊氏、数値だけでなく利益を感じられる成果をめざす

  • 2008年4月3日
 日本旅行業協会(JATA)のビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)を推進するための2000万人推進室長に着任した澤邊宏氏が4月2日、業界紙との会見で所信表明した。澤邊氏は「(2000万人の)数字の一人歩きだけでなく、利益を感じられるビジネスチャンスをどのように生み出すか」が課題であるとし、これまでの日本旅行、ロサンゼルス観光局・国際空港アジア・パシフィック地区代表、日本スターウッド・ホテルでの経験の「集大成」と位置づけた。特に、個人的な感想としながらも「旅行『業』として成り立っているか」と現在の業界に対しての感想を述べ、経営母体の異なる各企業での経験をもとに「海外旅行に対する自信が失われている」現状に対して、「ちょっとしたきっかけで変わる」と現状の変革、市場の流れに一石を投じたい考えだ。

 2000万人を推進していく上で、重視するポイントとしては、魅力あるデスティネーションの再開発と新デスティネーションの発掘で、「業界ができることに最大限の努力を払いたい」とし、パートナーである航空会社や観光局などとも二人三脚で盛りあげて行きたい。また、2000万人に向けたムーブメントを起こす必要があるとして、例えば、「ハワイでの定番である4泊6日を10泊にするといったロングステイも鍵」とし、滞在日数を長くすること、消費金額の増加にも関心を向けながら、取り組んでいくことも言及している。また、推進室長に求められた力量としてJATAは「交渉力」をあげていたが、「航空会社、観光局のトップと1対1で話をしていきたい」と意欲を見せ、旅行業界向けと消費者向けの活動を両面で展開するように促したいとしている。