ペルー観光相、JATAと会談で協力要請−FAMツアーや移民110周年など有効活用

  • 2008年3月19日
 ペルー共和国貿易観光大臣のメルセデス・アラーオス・フェルナンデス氏がこのほど来日、日本旅行業協会(JATA)理事長の梅田春実氏、副会長の古木康太郎氏ら旅行業関係者と会談し、送客増加に向けた意見を交換した。フェルナンデス氏は、日本人訪問者数が毎年増加を続け、平均滞在日数11泊、平均観光支出が1772米ドル(約17万8000円)であると紹介し、日本を重点市場と強調。その上で、「日本市場では旅行会社が非常に重要」とし、同席したペルー政府観光局日本代表のパルメッシュ・バット氏とともに、メディア露出や日本語ウェブサイトでの情報提供、FAMツアーやセミナーなど、需要喚起への取り組みを示した。

 これに対して梅田氏は、「日本の海外旅行市場が伸び悩むなか、ペルーのような新たなデスティネーションの開発は重要」とし、4月から開始するビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)を活用して送客数の増加につなげる考えを披露。「日本の富裕層が定番デスティネーションに飽きている」とし、増加の可能性は十分にあると説明した。また、「昨年6月の政府観光局の日本事務所設立以来、情報が豊富になっている。JATA旅行博の出展も予定しており、一緒にさらなるアピールをしたい」とした。

 また、フェルナンデス氏は、日本人移民の規模がブラジルに次いで2位であり、2009年は日本人移民110周年にあたることを紹介。また、同年は、貿易や観光をテーマに大規模なエキシビションの開催を予定しており、「イベントを活用し、需要喚起につなげたい」と語った。


▽ペルー訪問日本人の平均世帯年収は800万円以上−観光省調査

 ペルー共和国貿易観光省が実施した調査によると、日本人旅行者は「レジャー目的が78%」、「48%が旅行会社経由」といった数値に加え、「男性が60%」、「25歳から44歳が59%、45歳から64歳は23%」、「88%が高等教育を受けている」、「64%が独身」、「東京在住が45%、神奈川と大阪が13%ずつ」などの特徴がある。収入面では、一世帯の平均年収が8万米ドル(約804万円)を超え、45%が4ッ星か5ッ星のホテルに宿泊し、58%が3ッ星に宿泊している。観光の目的別では、都市観光が95%、文化的観光が93%、自然が63%という。