中国国家観光局、五輪・万博で日本からの訪問を−観光交流会を開催

  • 2008年3月18日
 中国国家観光局は3月17日、中国観光交流会を開催し、日中平和友好条約締結30周年、日中青少年友好交流年、北京オリンピックなど、諸行事を契機とした観光交流の拡大を目指していくことを強くアピールした。今回、中国側は国家観光局副局長の王志発氏を団長として約100名が来日、東京以外に大阪、札幌、仙台を訪問し、観光説明会を開催している。王氏は3月15日に「日中青少年友好交流年」の中国側開幕式が北京で開催されたことを報告し、国家主席の胡錦濤氏が全国人民代表大会開催中に出席したことを引き合いに「長期の友好関係を築くことが念願」とし、観光からはじまり、各分野に波及するように呼びかけた。また、「オリンピック、上海万博と全力を尽くしていく。日本の方にはぜひ、来ていただき、サービスレベルも高くなっていることを楽しんでほしい」などと歓迎の意を述べた。

 また、観光の夕べに出席した自民党総務会長の二階俊博氏は、魯迅の「みんなで歩けば道になる」を引用し、日本と中国の友好を呼びかけた。また、国土交通副大臣の松島みどり氏は「2006年から中国が日本人の第1位の旅行先。また、『中国へ行った』ではなく、『上海へ行った』『青島に行った』など、都市名で話すようになっている」と、密接な交流関係となっているとし、引き続き、関係の強化をめざす考えを示した。なお、今年の日中青少年友好交流年では、日中の青少年が中国では泰山、日本では富士山にそれぞれ同時期に登山し、友好を深めるイベントの開催などが予定されている。

 観光説明会では、日中間の観光客の動向のほか、北京、上海の2大イベントを契機とした活動方針などを紹介。北京では、オリンピックで活用するメイン会場のほか、国家水泳センター、国家大劇場など、オリンピック終了後には観光地として活用できることをアピール。客室についても21万室、43万ベッドの提供が可能で、受け入れ態勢は万全であるとしている。

 上海についても、昨年は日本人訪問者数が115万人と、中国の1都市として唯一の100万人超を達成しており、万博まで継続して認知を高めていく。東京では昨年に実施し、今年は来週から「上海ウィーク」を開催して周知を図る。受け入れ面では、2007年末の4ッ星、5ッ星で6万室、今年末には1万3000室が加わり、今後も2万4000室の建設が進められており、2010年には10万室の規模になることから、十分な受け入れ容量があるとした。