イタリア、「世界遺産の建築家」生誕500年で記念イベント開催へ

  • 2008年3月13日
 イタリア政府観光局(ENIT)によると、2008年はアンドレア・パッラーディオの生誕500周年であることから、ヴェチェンツァ市とその近郊で様々な記念イベントが予定されている。アンドレア・パッラーディオは、世界遺産の「ヴェチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」に名を残す建築家。この建築物は、日本の建築関連ツアーで必ず訪れるほど、評価の高いものという。

 記念イベントは、パッラーディオ設計のヴェチェンツァのバルバラン・ダ・ポルト館での展覧会開催をはじめ、最後の作品であるオリンピコ劇場で「音楽ウィーク」など、建築に限ったものではない。なお、展覧会ではパッラーディオの自筆製図80点や、ミケランジェロ、ラファエロ、ブラマンテなど、巨匠たちの建築製図70点、エル・グレコやヴァン・ダイク、ティツィアーノ、ティントレットらの絵画40点、建築模型30点など、世界から集められた約300点が展示。

 「音楽ウィーク」は、ロッシーニやヴィヴァルディのオペラなどを上演するもので、オリンピコ劇場の壁画には、劇場完成翌年に劇場で歓迎を受ける日本の天正少年使節団の様子も描かれており、日本とのつながりもみどころ。このほか、ヴェチェンツァ市郊外の7軒のレストランでは、パッラーディオが生きた1500年代の地元料理をもとに、特別メニューを提供している。

▽イベント開催概要
・大展覧会「パッラーディオ PALLADIO」
会場:バルバラン・ダ・ポルト館(ヴェチェンツァ市)
開館時間:09時30分から19時30分(火水木日)、09時30分から21時30分(金土)
休館日:毎月曜日、12月25日、1月1日
入場料:大人10ユーロ、18歳未満と65歳以上は8ユーロ

・オリンピコ劇場第17回音楽ウィーク
会場:オリンピコ劇場
オペラ「セヴィリアの理髪師」(ロッシーニ作曲):6月7、9、11日
オペラ「離宮のオットー大帝」(ヴィヴァルディ作曲):6月22日
コンサート:5月31日、6月6日、13日、15日、18日、20日、25日、27日、29日
関連サイト:http://www.olimpico.vicenza.it/it/index-en.php