台湾、「旅行年」で日本人訪問者数5%増めざす−08年予算は全体で約20億円

  • 2008年2月4日
 台湾交通部観光局は、2008年と2009年を「旅行台湾年」と設定し、訪問者数の増加を図る。キャッチフレーズは、「Wish to see you in Taiwan」を継続する。日本人訪問者数の目標値は、対07年比5%増。テーマは、「美しい台湾」、「特色ある台湾」、「友好的な台湾」、「台湾ブランドの向上及び保持」、「プロモーション強化」だ。旅行情報を24時間で提供する無料コールセンターなど受け入れ体制の強化、四季のイベントの活用、顧客層ごとに細分化した旅行素材の提案、チャーター便やクルーズの助成基準緩和など幅広い施策や特典を展開、集客を狙う。

 旅行台湾年の予算規模は、2008年分で前年比6億台湾ドル(約19億9000万円)増となる、15億台湾ドル(約49億7521万円)。2008年の結果が良好であれば、2009年は更に増額するという。日本向け予算について、2月1日に会見に臨んだ観光局局長の頼瑟珍氏は、「まだ未定だが、日本は最も重要な市場」と強調する。ウェブを活用したキャンペーンや新聞、雑誌、テレビなどのメディア露出も強化する方針だ。

 顧客層としては、特に若い女性層と団塊世代をターゲットに設定。それ以外の層に対しても細分化した素材を提案するが、若い女性層には、イメージキャラクターの「F4」を継続起用してドラマのロケ地ツアーを提案するなどし、団塊世代には登山・ハイキング、鉄道、カメラなどのテーマでアピールする。例えば登山・ハイキングでは、初級者向けに14コース、中級者向けに登山コース6本を企画。特に登山では、登山者数に制限のある「玉山」で、外国人優先枠を設定した。また、鉄道では、蒸気機関車を定期運航するという。また、「台湾ビギナー」向けや、リピーター、SIT向けなどの切り口で、グルメやアウトドア、温泉、農業観光など様々なテーマも用意した。

 なお、日本旅行業協会(JATA)と幹部級の定期会合を持って観光振興を進める動きもあり、台湾観光協会東京事務所所長の江明清氏も、「ほぼ確実。3月から活動を開始できるだろう」と見通しを示した。