ベルギー、「Folon2008」をきっかけにゆったりと過ごす旅を提案

  • 2008年2月1日
 ベルギー観光局ワロン・ブリュッセルは1月30日、ワロン地方を中心に開催されるベルギー人アーティストのジャン=ミシェル・フォロン氏の作品を集めた「Folon2008」と、ワロン地方をゆったりと巡る旅の提案を中心としたセミナーを開催した。

ベルギーでは4月から9月、世界各地に点在したフォロン氏の作品が全部で300点ほど返却され、作品展覧会等のイベントが各地で開催される。主にフォロン財団ミュージアムで見ることができるが、フォロン作品は絵画やポスターだけでなく、彫刻や銅像、ステンドグラスなど多岐に渡る。同ミュージアムは、首都ブリュッセルから車で25分程度の「ラ・ユルプ城」内にあり、2002年にフォロン自身が場所を選定しコンセプトを考えたとして、フォロン作品の温かさや世界観を体感できる施設だ。ベルギー観光局ワロン・ブリュッセルでは、タクシーやホテルとのパッケージツアーを設定、フォロン作品をたどる地図や資料、展覧会の割引券などを含むブリュッセルの「ジョリーホテル・デュ・グラン・サブロン」の2名1室95ユーロからだ。ベルギー・ワロン地方を代表する世界で最も有名なアーティストとして、フォロン氏に焦点をあてた「Folon2008」のイベント開催で需要喚起を図るねらい。

また、「Folon2008」にあわせ、フォロンのポスター展を実施中の東京日仏学院が今回のセミナー開催の場所。ポスター展は好評を受け、1月31日までの展示を2月4日まで延長。日本支局局長のドーム・ダミアン氏は「フォロン作品はイメージをつかみやすく理解しやすい。」とし、「この「Folon2008」をきっかけに、ワロン地方への観光を広めたい」と話す。

緑や自然を大切にし、歴史的な見所も多く、新しいデザインや人との触れ合いも感じられるワロン地方だが、現在のパッケージツアーに代表されるのは、グランプラスや小便小僧といった有名観光地のみを巡る半日程度のプラン。ダミアン氏は「1日、2日とゆったりと落ち着いて過ごしてほしい」と語り、新たなホテルが30軒ほど増え、宿泊施設の充実をアピールしている。