HTJ、セミナーで08年のマーケティング戦略と4島の魅力を訴求

  • 2008年1月28日
 ハワイ州観光局(HTJ)は25日に東京で開催したセミナー&ワークショップで、2008年のマーケティング戦略とハワイ4島の魅力をアピールした。ハワイ・ツーリズム・オーソリティー(HTA)バイスプレジデントのデイビット・ウチヤマ氏は「美しい景観、多様な文化、これらの体験に対する業界人の高い理解により、消費者の忘れられない体験に繋がる」と販売活動につなげて欲しいという考えを示した。また、HTJディレクターの一倉氏は、燃油サーチャージ、航空座席数の減少、所得の二極化に加え、「ハワイはいつ行っても同じ」という考え方から、デスティネーションの選択で後回しになる傾向を指摘しつつ、期待できるマーケットはアクティブシニア、また戦術として席に余裕があり、比較的価格が低いショルダーシーズンの送客を促した。

 HTJは2008年、ターゲットを団塊世代とアクティブシニアと、母娘や3世代での旅行が見込めるファミリー、昨年は約20万人が訪れたウェディングやハネムーンのロマンスとする。プロモーションでは、従来の「Discover Aloha」に「So Much More Hawaii」を加え、これまで以上に具体的なハワイでの過ごし方を提案していく。例えばレンタカーを利用するフライ&ドライブの体験者はオアフ島では15.9%にとどまっているが、今後伸ばせる分野として、今年のポスターのテーマのひとつに採用。そのほか、日本で約40万人が習っているフラなど歴史や文化、生活を体験する過ごし方を積極的に紹介していく。また、MICE市場の強化もテーマのひとつだ。


▽ハワイでの滞在を楽しむための各種イベントを紹介

 HTJホノルル事務所の小嵜有美氏は進化するハワイのうちカウアイ、オアフ、マウイ、ハワイの4島の最新情報を伝え、過ごし方を提案した。カウアイ島では、ナ・パリ・コーストの断崖絶壁やワイメア渓谷の遊覧飛行、昨年から再開したシダの洞窟ツアーといった定番のスポットのほか、比較的新しいアトラクションとして、昔サトウキビの搬送に使用していた蒸気列車に乗るカウアイ・プランテーション・レイルウェイやチョコレートの製造工程を見学するツアーの2つを紹介。

 オアフ島では、ワイキキで古きよき時代のハワイの雰囲気を残しながらの開発を中心に伝えた。ワイキキ・ビーチ・ウォークや今年の夏にリニューアルオープンするロイヤル・ハワイアン・ショッピング・センターなど改修が進む多くの施設で、ウクレレなどの文化体験アクティビティが日替わりで開催しているところ。施設以外にも年間通じて行なわれるフラやreturn to romance music festivalなどのイベント、ナイキタウンでのランニングクラブへの参加などもできる。

 マウイ島には、改修が完了し今月にオープンしたリッツ・カールトン・カパルアに加え、ワイレア地区には2010年に完成予定のバカラ・ホテル&リゾート、昨年から運航しているスーパーフェリーなどの新しい魅力がある。また、ハレアカラのふもとに集中する特産品のテイスティングやツアーも人気で、プロテアファームやワイナリー、ヤギ牧場などが揃い、体験型旅行を提案できる場所でもある。

 最も広いハワイ島は東側のイミロア天文学センターで、世界初の3Dプロジェクターがあり、プラネタリウムでマウナケアから見る星空を見ることが出来る。ハワイ火山国立公園では新しくワイナリーを巡るコースも増えてきているという。一方、西側のコハラ・コーストとコナも開発が進んでおり、春にオープンするワイコロワ・クイーンズ・マーケットプレイスでは屋外のシアターも併設され、11月にフラの大会が開催する予定。また、この地区で盛んな海洋産業を活かした見学ツアーもあることなどを紹介した。