マレーシア、MICEなど取組み強化−08年はMH中部線運休の減少分カバーめざす

  • 2007年12月18日
 マレーシア政府観光局は2008年、MICE需要への取組みを強化する。12月17日には「マレーシアMICEセミナー」を開催、旅行会社やマレーシアでのMICEに興味を示す一般企業に対して、施設やサポート体制を説明した。MICEに対するマレーシアの強みは、渡航時間の短さや時差がないこと、またコンベンションセンターやホテルなどハード面での充実だ。2008年には600名から700名規模の予約が既に入っており、これについてマレーシア政府観光局マーケティング・マネージャーの徳永誠氏は、「従来は国際的な団体の日本支部から数十名、というパターンが多かったが、日本企業が中心となってイベントを開催してもらえる」と、幅広い企業・団体から利用されていることを強調する。

 サポート体制については、主催企業に対して、公式サイトにリンクを掲出するほか、観光局のロゴの使用を許可。観光局の海外オフィスを通じてイベントの情報を提供して来場者の募集の支援もおこなう。また、告知用のパンフレットやポスター、参加人数によっては舞踊ショーや半日観光を提供するほか、入国の際にはスムーズな通関を実施し、参加者がVIPのケースなどは、ホテルから会場まで白バイが先導するサービスも用意するという。

 MICEでの日本人訪問者数は、2006年は前年比8.3%増の6万1836人で、国別ではシンガポールに次いで2番目の規模に成長。07年の見通しでは日本人訪問者数は8月までが7.7%増の24万1461人であったが、下期が低調であることから、通年では35万4213人であった06年の5%から6%増を見込み、MICEでの日本人訪問者数についても、同様の推移を予定する。2008年の目標数についても、年初に予定されるマレーシア航空(MH)の中部線運休による供給量の減少の影響もあり、「大きな伸びが望みにくい」として、「07年の微増」と設定。ただし、MICE需要の取り込みや、シティリゾートとしてクアラルンプールを打ち出すKLキャンペーンの継続などを通して、プラス成長の達成をはかる。


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