JATA燃油サーチャージチーム、消費者感覚を重視し、2月下旬に答申へ
日本旅行業協会(JATA)の燃油サーチャージ問題対策チームの全容が明らかになった。既に11月29日にホールセラーやリテーラー、インディビ関係など19社にヒヤリングを実施しており、問題点と課題を整理したうえで、14日に第1回の会議を開催する。ここで論点整理と方向性を決定し、集中討議を経て2月下旬に答申案を提出、3月には国土交通省や航空会社、公正取引委員会と協議する予定で、チーフの石山醇JATA参与は改めて「消費者目線と旅行会社の現場の苦労にスポットをあて、一歩でも二歩でも前進できるよう、業界をあげて取り組む」と、意気込みを示した。対策チームのメンバーは下記の通り。
燃油サーチャージを巡っては、これまでも国土交通省との議論で計3回の通達が出され、一時はサーチャーチ額の改定を半年に1回とする基準を決めたこともあった。その頃の議論では、JATAは旅行業界の置かれる現状を踏まえた要望をしていたが、今回は「消費者の業界不信、航空運賃の不透明さは、国策でもある観光需要の促進に良くない」として、消費者感覚をポイントに訴えていく考え。特に、航空運賃とサーチャージについては「内訳の説明責任がされていない。本来は航空会社が説明するところだと声を大きくしていいたい」と強調する。
対策としては制度の廃止や、運賃券面額の切り込み、総額表示、運賃への一本化が上げられているが、実施したアンケートでは、企画旅行商品にかかる「別建て」徴収と「総額表示」に関し、「総額表示」をのぞむ回答がほとんどだったという。ただし、額の変動によるリスクや手数料などの問題から、「条件付なら」「実施は不可能か」などの意見も付記されており、商品造成のサイクルにあわせた改定の要請なども念頭に、消費者にとって都合の良い表示とすることを検討する。また、航空運賃への一本化については、完全な組み込みでなくても、燃油サーチャージ導入当初の1区間あたり500円程度からの金額に抑え、残りを運賃に組み込むことを含めて検討していくとしている。
▽対策チームのメンバー(氏名/所属)※敬称略
チーフ:石山醇/JATA参与
サブチーフ:小林鉄央/JATA関東支部事務局長
メンバー:木村大治/JTBワールドバケーションズ航空仕入部チームマネージャー
大田真規男/JTBワールドバケーションズ商品企画部チーフプランナー
石田恒夫/JTBグループ本社海外企画チーム海外個人政策マネージャー
和田春樹/近畿日本ツーリスト本社海外企画チーム個人政策マネージャー
今井洋史/ジャルパック商品戦略部航空仕入グループ長
西川和彦/阪急交通社営業企画部マーケティング課長
本田実/ANAセールス取締役企画室長
五十嵐英博/大学生協事業センター(JATA関東支部副支部長)
浦野修/JTB首都圏営業部販売課長(JATA関東支部海外旅行委員長)
森井隆/トップツアーコンプライアンス室長(法制委員会)
斉藤文男/公正取引協議会事務局次長
事務局:庄司武夫/JATA法務・弁済部法務担当副部長
浜崎祐生彦/JATA業務部業務第一G副部長
▽関連記事
◆JATA、サーチャージ額検討でクルーズ総額表示の方針が航空にも影響か(2007/12/06)
◆JATA、サーチャージ対策特別チームの石山参与「消費者目線を重視する」(2007/11/28)
▽キーワード
◆燃油サーチャージ額−上昇と再度の議論へ(2007/11/26)
燃油サーチャージを巡っては、これまでも国土交通省との議論で計3回の通達が出され、一時はサーチャーチ額の改定を半年に1回とする基準を決めたこともあった。その頃の議論では、JATAは旅行業界の置かれる現状を踏まえた要望をしていたが、今回は「消費者の業界不信、航空運賃の不透明さは、国策でもある観光需要の促進に良くない」として、消費者感覚をポイントに訴えていく考え。特に、航空運賃とサーチャージについては「内訳の説明責任がされていない。本来は航空会社が説明するところだと声を大きくしていいたい」と強調する。
対策としては制度の廃止や、運賃券面額の切り込み、総額表示、運賃への一本化が上げられているが、実施したアンケートでは、企画旅行商品にかかる「別建て」徴収と「総額表示」に関し、「総額表示」をのぞむ回答がほとんどだったという。ただし、額の変動によるリスクや手数料などの問題から、「条件付なら」「実施は不可能か」などの意見も付記されており、商品造成のサイクルにあわせた改定の要請なども念頭に、消費者にとって都合の良い表示とすることを検討する。また、航空運賃への一本化については、完全な組み込みでなくても、燃油サーチャージ導入当初の1区間あたり500円程度からの金額に抑え、残りを運賃に組み込むことを含めて検討していくとしている。
▽対策チームのメンバー(氏名/所属)※敬称略
チーフ:石山醇/JATA参与
サブチーフ:小林鉄央/JATA関東支部事務局長
メンバー:木村大治/JTBワールドバケーションズ航空仕入部チームマネージャー
大田真規男/JTBワールドバケーションズ商品企画部チーフプランナー
石田恒夫/JTBグループ本社海外企画チーム海外個人政策マネージャー
和田春樹/近畿日本ツーリスト本社海外企画チーム個人政策マネージャー
今井洋史/ジャルパック商品戦略部航空仕入グループ長
西川和彦/阪急交通社営業企画部マーケティング課長
本田実/ANAセールス取締役企画室長
五十嵐英博/大学生協事業センター(JATA関東支部副支部長)
浦野修/JTB首都圏営業部販売課長(JATA関東支部海外旅行委員長)
森井隆/トップツアーコンプライアンス室長(法制委員会)
斉藤文男/公正取引協議会事務局次長
事務局:庄司武夫/JATA法務・弁済部法務担当副部長
浜崎祐生彦/JATA業務部業務第一G副部長
▽関連記事
◆JATA、サーチャージ額検討でクルーズ総額表示の方針が航空にも影響か(2007/12/06)
◆JATA、サーチャージ対策特別チームの石山参与「消費者目線を重視する」(2007/11/28)
▽キーワード
◆燃油サーチャージ額−上昇と再度の議論へ(2007/11/26)