ニュージーランド、自然で楽しめる方法をアピール−ライフスタイルで訴求

  • 2007年10月17日
 ニュージーランド政府観光局は新たな会計年度において、「100%PURE NEWZEALAND」に加え、消費者対象に自然で楽しめる方法をアピールしていく。具体的には10月中旬からBSでテレビCMを展開するほか、雑誌等の記事において日本で話題の「LOHAS」を取り上げたニュージーランドのライフスタイルを紹介していく。

 日本局長のジェイソン・ヒル氏によると、日本向け予算は「減っていない」が、「効果的に活用する必要がある」としており、約3億円超の日本向け予算において、最も効果の高いセグメントを狙ったプロモーションを展開する考え。メインとなる対象は50歳超のシニア層で、LOHASに共感できる旅行者を集中的に誘客につなげていく。「ニュージーランドの魅力は自然」(ヒル局長)だが、「環境に配慮し、自然の中で楽しむニュージーランドの人々のライフスタイルを楽しむ人に価値を見出してもらえる」という。


▽25ヶ月連続の訪問者減も底打ち

 ヒル局長はまた、今年の日本人訪問者数の動向について「25ヶ月連続で前年比減を続けている」としたが、9月については久方ぶりに増加に転じ、その後も前年比とほぼ同規模で推移する見込みを示した。今年から展開するキャンペーンについても、こうした減少傾向を考慮し、「人数増加は難しく、日数を長く、質の高いサービスを提供したい」とコメント。例えば、環境に配慮したニュージーランドでの動きに関連し、サービス関連の企業でも排出したCO2分の植林プログラムを行うなど、「単に消費するだけでなく、付加価値を考えた動きがさかん」という。

 旅行業界に対しても、宿泊施設ではホテルだけでなく、イギリスとは違うB&B、ラグジュアリーロッジなどを紹介。さらに、移動手段もこれまでのバスだけでなく、列車、定期バス、レンタカーなどの選択肢を例示し、引き続き1箇所での滞在日数、時間の長期化と満足度の高い旅行商品の造成を促す。