中国天津市、北京オリンピックに合わせ観光振興、高速列車でアクセス改善へ

  • 2007年10月12日
 中国の天津市は、2008年の北京オリンピックに合わせ、「オリンピックは北京、リラックスは天津」のキャッチフレーズのもと、観光地としての認知度向上を目指す。2006年に日本人は、前年比20.3%増の18万1540人が訪れたものの、ビジネス需要が中心だという。天津は、オリンピック会場を持つ都市としては北京から一番近い。

 特に、両都市間を30分で結ぶ高速列車が導入されることから、利便性を武器に宿泊や観光の需要を取り込む考え。宿泊については、既に北京ではホテルが満室の場合もあるといい、料金も天津が割安であることをアピールする。

 観光面では天津市旅遊局が、自然や港湾部、歴史上の人物の旧居など、8つのテーマでモデルコースを設定。例えば港湾部では、海上遊覧や漁師の家に泊まる「一日漁師体験」などを用意。また自然保護区や温泉のほか、周恩来記念館、最後の皇帝「愛新覚羅溥儀」の旧居など、バラエティ豊富だ。

 また天津は、1973年から修学旅行を受け入れており、海路での渡航が可能、などの理由から現在も数が増えているという。南開中学校など約10校で受け入れ態勢を整備している。今後も、北京の観光資源との組み合わせなどで、誘致する方針だ。